警察24時に負けない職務質問をするために心がけていた秘密

警察官、職務質問、任意、令状、テクニック

ブログ管理人の元警察官・桜井陸です。

よく警察24時で警察官が職務質問していますよね。

僕も同じように職務質問していたのですが、実際はどんな感じだと思いますか?

 

警察24時ではトランクを開けると大麻や覚醒剤が出てくるでしょう?

ダッシュボードを開けたらナイフが出てきたり。

あれを見てたら警察官の職務質問ってすごい危険だし大変だなと思いますよね。

でも実はそんな現場ほとんどないというのが現状です。

日本はまだまだ安全な国だった

車を何台も停めて隅々まで見て、シートをめくって確認しても禁制品が出てくることなんて稀です。

それだけ日本は安全な国なんです。

僕はヤクザやいかにも悪そうな車を止めることに警察官の意義があると思っていたので、高級車やカーステをガンガンにつけて照明がキラキラした車を止めては職務質問していました。

深夜になると、いかにも怪しそうな歩行者を集中的に職務質問していました。

 

それでも危険な物を所持する人に出会ったことはありません。

一度だけサラリーマンの胸ポケットからナイフが出てきたことがありますが、他に禁制品を見たことはないんです。

ゴルフクラブはありますが正当な理由があるので違法にもなりません。

話術が職質のカギ

それと職務質問をする上で必要なのが話術です。

いきなり見知らぬ警察官に声をかけられてやんちゃな人がトランクを開けてくれるわけがありません。

なぜなら警察官が声をかける人は今までに警察官から何回も同じように止められているんですよね。

 

そういうことに気付かないで

「自分は警察官で正当な職務を遂行しているんだからトランクを開けなさい」

と高圧的に話しかけている警察官仲間は間違いなく喧嘩していました。

よくテレビで見る「これは任意やろ?それなら見せる必要ないわ。令状持って来い!」というやつですね。

 

警察官に怒鳴る人も喧嘩なんかしたくないけど腹が立つんですよ。

何にもしてないのに警察官に止められるし、通行人が見ていて恥ずかしいし。

ちなみにそういう人の車は令状を見せて調べてもほぼ100パーセント何もありません。

なぜそうやって言い切れるのかというと僕はそういう人の車や持ち物を実際に任意で見ていたからです。

 

警察官がどういう言い方をするのか試している人もいます。

少しでも変なことを言えば揚げ足を取ってやろうと考えている人もいます。

僕がパクった職質方法

僕も新人の時はとても悩みました。

知らない人にどうやって声をかけてトランクを開けてもらえばいいんだろうと。

 

そして昔読んだ本に書いていたことを思い出したのです。

職質が上手いアメリカの警察官の手法なのですが、

「こんばんは。いま犯罪が多いので車の中を見せてもらってるんですがマシンガンや爆弾なんか持ってないですよね?」

というものです。

 

「こんなこと言われると怒るだろう」と思われがちですが、誰も怒らないんです。

これは話しかける警察官のキャラもあるんですが、危険な物を持っていない人はこういうことを言われたらジョークと思ってみんな笑って車を見せてくれるんです。

 

「マシンガンはないけど拳銃は持ってるよ」とダッシュボードを自分から開けてくれます。

変な物を持ってる人は「そんな物を持ってるわけないです」と表情がこわ張るそうですが、確かにその通りだと思いました。

急いでる人に出会ったことがありません

ちなみに僕は「急いでるから見せたくない」と言う人で本当に急いでいた人に出会ったことがありません。

あなたも宗教の勧誘やセールスが家に来た時、本当に急いでたらインターホンにすら出られないでしょう?

そしてセールスの断り文句が「今は忙しいから」じゃないですか?

5分も話せないほど忙しい人は声をかけても立ち止まったりしないですからね。

 

ちなみに職質に慣れていない警察官だと大体が以下の会話パターンになります。

 

警察官「トランクの中を見せてください」

相手「急いでるから無理」

警察官「そんなこと言わずに見せて」

 

相手「急いでるんだって。じゃあ令状を見せろ」

警察官「いま令状なんてありません」

相手「じゃあ見せないよ」

 

警察官「なんで見せないんですか?」

相手「急いでるからだって言ってるだろ。見たいなら令状を持って来い」

警察官「見せてもらえたらすぐ終わりますから」

 

相手「これは任意なんだろうが!」

警察官「そうですよ。」

相手「じゃあなんで見せなきゃいけないんだよ。なんの法律なのか説明しろ!」

 

警察官「それは警察官職務執行法と言いまして…」

相手(スマホで調べる)

 

相手は急いでると言いながらスマホで調べてますし、時間も余裕で10分は経過しています。

論点がトランクを開けることから法律問題にすり替わってるんです。

 

相手に「急いでるから無理」と言われたら警察官が

「お急ぎなんですね。じゃあ3分で済みますから協力してください」

と言えば相手はどう言うでしょうか?

 

「うーん、3分なら仕方ないか」と簡単に折れてくれるならいいんですが、こういう相手なら大体が

「だから急いでるって言ってるだろうが!」

と更に怒ります。

警察官に話しかけられると最初から怒る人はいますから僕は怒られる覚悟で話しかけていました。

 

そして僕は続けて

「怒らないでくださいよ。最近はテロとか多くて爆弾とか持っている人もいる可能性があるんで念のために聞いてるんです。そんなの持ってないでしょ?」

とニコッと笑って話しかけると相手もプッと笑って

「爆弾なんかあるわけないじゃん。」

と言ってしまうんです。

 

こういう時に笑わせたら勝ちです。

こっちがニコニコした表情して意表を突いた発言すると、相手も敵意をむき出しにするのが恥ずかしくなるんです。

そして一度笑ってしまうとそこから怒るのも余計に恥ずかしくなるので向こうから積極的に仲良くなろうとさえします。

 

ここで僕がダッシュボードを指さして

「そこは何にも入ってないでしょ?」

と目を見て質問したら相手も

「ないって。ほら」

とダッシュボードを開けてくれます。

 

最初のお願いを聞いてくれたらもうこっちのもので、あとはトランクでもポケットでも見せてくれるようになります。

職質に協力してもらえた秘密

なぜみんなが僕にトランクを開けてくれたりかばんの中身を見せてくれたのかというと秘密があります。

それは僕は職務質問した相手から「ありがとう」と言われるようにすると決めていたんです。

 

トランクや持ち物を見られてありがたく思う人はいないのですが、それでも大体の人からは「ありがとう」と言われていました。

警察官はサービス業ではないですし、これから警察官を目指す人の中には国家権力を使える仕事だから偉そうにできると勘違いしている人がいるかもしれません。

 

でも警察官になって「ありがとう」と言われるようになるのは本当に難しいんです。

被害者を助けたり落とし物を見つけたら感謝されるのは当然ですが、負の仕事(相手にマイナスを及ぼす仕事)で感謝されるって警察官として一番ハードルが高い仕事です。

相手に「ありがとう」って言われるためにはこちらも「トランクを見せて仕事に協力してくれてありがとう」と心から思う必要があります。

気持ちって驚くほど相手に伝わるんです。

ボディータッチも有効でした

それと、僕がよく使っていた手法でボディータッチがあります。

何気なくを装って肩や腕に触れると相手の親近感がとても増すんです。

これはモテる女子の手法をそのまま代用してみたんですが、男性同士でも効果がありました。

 

怖そうな人に「ほんとに上手いこといいますよね」とか言ってあくまでもさりげなく肩をポンと触ると相手も「いやー、兄ちゃんには負けるわ」と言ってデレデレ(?)して長時間関係ないことを話し込むことが多々ありました。

人間は本心では誰も争いごとなんかしたくないんだなと改めて実感した瞬間でした。

 

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