仕事のやりがいってなんだろうと考えていると交番から見ていた景色を思い出した

警察官、やりがい、仕事

ブログ管理人の元警察官・桜井陸です。

転職してからはや数か月が経ちました。

 

公務員から民間の仕事をしてみて驚くことも沢山あったのですが、今の仕事をしながら一番に思ったことはもっと記事を書きたい、動画を更新したいということです(笑)

会社で働くと自由な時間って本当にないんですよね。

仕事のやりがいって?

僕は今の会社で働きたいから転職したわけではないので、仕事に達成感を感じるわけではありません。

給料が良くてスーツを着てオフィスワークが出来てスキルがついて、という部分をクリアしているので文句ないのですが働いていると時間を費消して空しくなることも多いです。

 

そして気付きました。

これが仕事のやりがいってやつなんだ、と。

警察の仕事にはやりがいがある

警察官時代、仕事にはとてもやりがいがありました。

まず自分の心からしてみたい憧れの仕事だったこと。

 

次にみんなから感謝される仕事だったこと。

そして自分にも他人にも誇れる仕事だったこと。

給料も良く達成感があったこと。

天職ってなんだろう?

僕には警察官が天職だったんだなと改めて思いました。

ただ天職でも心のどこかで強い引っかかりを感じたまま定年まで働くのはきついので退職しましたが、やはり楽しい仕事だったのは間違いありません。

 

働くって本当に難しいですよね。

お金が目的になるのか、やりがいを目的にするのか。

警察は給料も良くて楽しかった

やりがいがあってお金も沢山貰えるのが一番ですけど、そんなこと誰かに話すと「そんな夢みたいな話があるんかい」と突っ込まれるかもしれません。

でもそれがこのブログ読者の方が追い求める職業の警察官なんですよね。

【関連記事】地域課の警察官になるには?仕事内容とやりがいについて

 

困った人を助けて悪人を倒して、悩み相談を受けて解決して、パトロールしたら子供達から羨望の目で見られて、巡回したら世間話するだけで老人から感謝されて、社会的地位が高くて高給。

書いてみて改めてすごい仕事だなと思いました。

警察官になったらしたいこと

僕は警察官になるときに「こんな警察官になりたい」という夢がありました。

そして警察官になったあとも「こんな警察官になりたい」という夢がありました。

 

僕はその全てを警察官になって早々に叶えてしまいました。

言い方は悪いですが警察の甘い蜜を全て吸わせてもらったのです。

【関連記事】刑事になる方法と難易度の秘密

 

ほとんどの警察官ができない特殊な仕事をさせてもらえました。

警察官にすら秘密の機密情報を扱う部署で勤務して有頂天になったこともあります。

僕の勤務経歴書は誰が見ても驚くもので、転職したときにすら面接官に「輝かしい勤務経歴をお持ちですね」と言われました。

警察の仕事でストレスについて考えた

だからこそ僕は警察官として働くうえで先が見えなくなってしまったんですね。

なんて贅沢な奴だろうと自分でも思います。

 

働くってお金を稼ぐ代わりに時間を消費します。

その消費した時間を勿体ないと感じずに働ける仕事が「好きな仕事」ということなんだろうなと思います。

ちなみにね、好きなことを仕事にするってストレスフリーなんですよ。

初めて愚痴をこぼしそうになる

僕は今の仕事を始めてしばらくしたとき、嫁に

「仕事で愚痴があるんだよね」

と話すと嫁は驚いた顔をして

「へぇー!陸ちゃんの仕事の愚痴なんて初めてやねえ。警察官時代は聞いたことなかったから新鮮!聞かせて聞かせて!」

と目を輝かせて言われたので慌てて愚痴を飲み込みました。

交番の仕事が面白かった

そうか、警察官の時は愚痴なんて何にもなかったのか。

そういえば仕事を仕事と思わず趣味の延長線上だと感じて働いていたなと思い出しました。

嫁と一緒に作ったサンドイッチを交番でお昼に食べて、少し昼寝して、起きたらパトロールして…。

交番、お昼ご飯、食事

お昼ご飯にサンドイッチは幸せでした

パトロールするだけで治安は良くなる

制服を着て歩くだけでも治安は良くなりますから、パトロールする時は色々な人に声をかけていました。

新しく出来たカフェの店長、地図を広げた外国人旅行者、昼からお酒を飲んでほろ酔いのおじいさん、帰宅途中の中学生、刺青の入った本職のおじさん、キラキラした女子大生、昼寝するホワホワの猫…。

 

これでも「よく仕事を頑張ってるな」と褒められるし、お給料をもらえるんですよ。

実際に治安も良くなるんです。

 

ウォーキングがてら散歩して給料がもらえるって仕事、なかなかないですよね。

もちろん何かあれば対応できる法律知識は誰よりも持っていますし、話の中でこっそりと情報収集するアンテナは常に張っています。

それでもこれは僕にとって最高に楽しい時間でした。

警察官の制服姿が一番好きでした

何が自分にとって幸せなのかはまだまだ分かりません。

それでも憧れだった制服を着て働いていたとき、街のショーウインドウに映る自分の姿をこっそりと見ては幸せを感じていたのは未だに覚えています。

【関連記事】警察官の制服を実際に着てみると想像以上にすごかった

 

その幸せを追い求めて心焦がれる思いをしている方に早く同じ体験をしてもらいたいですし、その手助けをすることが今の僕にとって何よりも幸せなことは間違いありません。

 

正直な話をしますね。

今回、講座受講生から「合格しました。」という手紙をもらった時、僕は全身から達成感を感じたと共に少しだけ嫉妬しました。

【関連記事】受講生の合格報告と試験のアドバイス

 

それは僕が嘘偽りなく警察官という仕事を今でも愛しているからであり、この受講生も制服を着て住民から愛されて幸せが顔からこぼれるほど自信に満ち溢れた表情になるんだろうなと想像したのです。

 

退職した今、改めて思います。

警察官って本当に素敵な仕事だったんだなと。

 

この記事を書きながら窓から差し込む気持ちよい日差しを見ていると、交番のイスに座って1人静かに窓から街の風景を眺めていたなんとも言えない幸福感に包まれていた時間をふと思い出しました。

続けて【警察官の仕事内容・やりがいや警察学校の実態を公開します】の記事へ

仕事、やりがい、達成感、警察官

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ABOUTこの記事をかいた人

・就職氷河期時代、3年間の公務員浪人を経て警察官採用試験に合格。 採用後は同期内最速で刑事課に引き抜かれ、代表的な出世コースに乗る。 刑事部長褒賞、地域部長褒賞、交通部長褒賞、署長褒賞など受賞歴多数。(賞状はプロフィールページに掲載) ・初任科、初任補修科を経て地域課(地域第3係)へ初任配属。 ・初任配置先の交番が高級住宅街で事件・事故の発生が毎日0件という平和な勤務地であったため、仕事が覚えられずに焦る→最多忙な交番へ異動希望を出す。 ・異動先の交番は歓楽街のど真ん中にあり、深夜でも大きな事件が発生する『不夜城』として警察24時でも頻繁に紹介される勤務先であった。 深夜2時に『10対15の喧嘩発生』という意味不明な無線を聞き、戦慄が走った思い出。 ・交番勤務時代は老若男女問わず地域住民が交番に訪れ、幹部から「行列のできる交番」と揶揄される。 ・警察官になり昇任試験に合格し、自分のやりたかった仕事も完遂して燃え尽き症候群に陥り退職。 (ちなみにプロフィール写真は巡査部長に昇進したあと、退職前に記念撮影したものです。) ・転職したとき、アラフォーながらGAFAからオファーを貰う。 ・警察官退職後は大手企業(ホワイト500認定企業)の人事課に転職、採用担当として活躍。DODAやリクナビ、エン転職など各媒体を駆使して採用率を大幅に向上させる。 ・現在も人事課で採用担当として勤務し、現役大学生からシルバー世代まで幅広く面接を行っている。 ・人事課では採用以外にも、優良子育てサポート企業として『プラチナくるみん』認定取得のために会社を構造改革中。 ・所定外労働(残業時間)を削減するため全部署の労働時間を常に可視化するツールを導入し、大幅に削減させたことから労働基準監督署の監督官から賞賛される。 ・『警察官になる前に学んだ知識』と『警察官として働いた間に蓄えた経験』『実際に人事課で勤務した経験』をミックスさせた警察官採用試験対策は1年で数十名の合格者を輩出。 ・顔出しなしの講義YouTube動画で異例のチャンネル登録者20,000人突破。 ・ツイッターは1日1回のツイート、フォロー0人でフォロワー1,000人突破。 ・40代、既婚、大阪市居住。 ・2017年から警察官採用試験対策を開始。合格実績としてプロボクサーや現役自衛隊員、転職歴多数者、元警察官、フリーター、工場勤務者など様々な経歴を持つ受験者を合格に導く。 ①『30代の女性は警察官になれない』というネット上のデマを払拭するため、30代の女性受験者を集めて合格に導いた実績 ②テレビに出演する有名な元警察官(警部級)のコメンテーターから『君は警察官にはなれないよ』と言われた受験者を合格に導いた実績 この①と②の実績を公表してネットに大きな反響を与える。 当サイトの情報をコピーペースト等して二次利用することは固く禁じておりますが、リンクはフリーですので参考になる記事がございましたらご自由にリンクを貼ってください。