刑事になる方法と難易度の秘密を全て公開します

刑事になる方法、刑事になりたい、警察官

ブログ管理人の元警察官・桜井陸です。

多くの警察官志望者にとって憧れの刑事。

僕も警察官になる前から刑事を目指しており、何とか刑事課に引っ張ってもらえました。

 

そこで今回は刑事になる方法について説明します。

【地域課の警察官になるには?仕事内容とやりがいについて】の記事はこちらをクリック

刑事になる方法と驚きの難易度

初歩的な話ですが、まず刑事というのは制服のお巡りさんと同じ警察官です。

制服の警察官は地域課、スーツの内勤警察官は刑事課(広く捉えると少年課(係)や交通課の捜査班等)です。

そして刑事になるのは意外な難しさがあるのです。

内勤に入る気持ちが薄れる理由?

なぜ刑事になるのが難しいのかというと第一に刑事は忙しいというイメージがあるからです。

意味分かりませんよね?

まず警察のシステムを紹介すると警察学校を卒業して最初はみんな地域課(交番)で勤務します。

地域警察官

ここで数年間勤務して、刑事課や交通課に異動希望を出して引っ張ってもらうわけですが、地域課で働く内に交番勤務に慣れて楽しくなるんですね。交番勤務はサークルみたいなノリなので本当に楽しいのです。

 

そして地域課に2~3年もいると仕事も覚えて、後輩もできて仕事がどんどん楽になります。

更に交番勤務は休みがしっかりと取れるのでスケジュールが立ちやすいのです。

平日も休みになるため若い子にはリフレッシュするのに最高の環境のため、ますます離れられなくなります。

刑事課への異動は転職に似てる?

その状態で次は刑事課に異動って、尻込みしてしまうんですね。

人は特に環境が変わることを嫌がります。

そして部署が変わることはある意味天職と同じですから、知らない人ばかりに囲まれて新しい仕事を1から思えて働くよりも慣れた環境、慣れた人間関係で仕事している方が断然楽なのです。

刑事

しかも刑事さんって忙しくて休みもないイメージが定着しているため若い人は交番勤務に慣れると余計に異動を嫌がります。

それほど交番勤務は楽しいのです。

地域課はやりがいと自由度に溢れている

交番で働くと楽しくて楽しくて、本当にハマってしまうんですね。

こんなに楽しい仕事があったのかと転職組はみんな驚くわけです。

とてつもない自由度とやりがい、そして給料の高さとボーナス・手厚い福利厚生は地域課で働くと何よりも実感できます。

【警察官は給料が高いのか安いのか?当時の年収とボーナスを公表します】の記事はこちら

 

ただ刑事になるとこれはこれでまた楽しいんです。

少年課や警備課など内勤は専門分野のプロですから地域課では味わえない誇りとやりがいを得ることができるんですね。

交番の警察官から事件の相談を受けて立件するか判断を任されるので警察署の花形部門といえます。

事件が理解できる

以前、僕は兄が詐欺被害に遭ったとき顧問弁護士に呼ばれたとブログ記事に書きました。

その時に弁護士から「あんたは刑事だったからこの事件の立件ポイントとか流れ分かるやろ?どう思う?」と試されたのですが、その時にも憶することなく正答を説明できたのは刑事経験のお陰でした。

 

刑事になると犯人を逮捕する前→逮捕した後の段取り、流れが組めるようになります。

これは警察官の能力としてかなり大きなスキルとなります。

警察官に必要なのは体力よりも法律知識の理由

犯罪行為を見た時に何という罪名で捕まえるのか(中には緊急逮捕できない罪や罪にならない行為もあります)を咄嗟に判断することも求められますから法律の勉強と研鑽は何よりも大切なのです。

 

ちなみにこれは参考ですが弁護士さんにも色々な方がいるので契約するときは見極めが大切です。

兄の時も色々と苦労しましたし、中には刑事事件をあまり得意としていない人もいます。

被害者・被疑者になると焦ってとにかく誰にでもアドバイスを求めてしまうので、そういう時こそ熟考しなければ事件が進んでいくにつれて大変な労力が必要になるのです。

「覚醒剤を使うと気持ちいい?幻覚を見るの?」警察官の僕が見たシャブの真実

刑事になるには仕事で評価されることが第一

話を戻しますと、刑事になるにはにどうすれば良いのかと言うとまずは自分で希望を出します。

そして希望の部署に引っ張ってもらえるようにアピールするわけです。

ただここで大きな落とし穴があり、人間はどうしても楽をしてしまう生き物なので、交番でも後輩や部下に雑務や嫌な仕事を任せてサボってしまう人も多いのです。

 

そうすると上司はそれを全て見ていますし悪い噂は一瞬で広まるので内勤の耳にも当然入るので、誰も引っ張ってくれなくなります。

どこの組織でも評判って大切なんですよね。

良い噂よりも悪い噂は一瞬で広まりますし、特に警察のネットワークはすごいです。

ちなみに、内勤は人を引っ張る前に署内での評判を必ず収集します。

希望部署に上手くアピールする

ちなみに僕は刑事になりたくてアピールするために色々な方法を使いました。

刑事課の中に裁量権のあるキーパーソン(課長が信頼して意見を求める人が必ずいる)を見つけて仲良くなり、相手からお願いされるような関係を作ったり喜ばれる情報を小出しにしてこちらに興味を持たれるようにしました。

 

下手にアピールするために希望する部署に入り浸ると邪魔になって嫌われるので、付かず離れずをキープすることを心掛けました。

会う時は休憩時間のお昼時を外すとか、会う前は口臭に気を付ける(地域課は徹夜勤務になることもあるので胃が空になって匂いやすい)とかメモを取るとか会ったときは目を見て挨拶するとか、相手に不快に思われることは極力避けて小さなアピールを忘れませんでした。

学歴は必要ない

どれだけ仕事ができても学歴があっても自分の嫌いな人を自分の部署に引っ張る人はいませんから、仕事を頑張るのは当たり前のことでキーパーソンから好かれることが何よりも大切なのです。

刑事課や少年課は依然として人気の部署ですが、高卒や大卒などの学歴に関係なく総合的に判断して登用されます。

【警察官の採用試験に学歴は必要なのか?】の記事はこちらをクリック

 

自分の進みたい道を自分で決められるのは警察の醍醐味なので、もし希望する部署がある人は諦めることなく挑戦してみてください。

警察官としての武器は拳銃ではなく法律知識です。

そして内勤(刑事課、交通課)で勤務することで警察人生を左右するほどの経験を得ることができます。

続けて警察官を目指す人に伝えたい警察の仕事のやりがいの記事へ

2 件のコメント

  • こんばんは!
    面接の動画見させて頂きました。
    例えば会社を辞めた理由が、仕事内容が合わないから、待遇が悪く将来像が描けない、とかはダメなのでしょうか?
    自分が精神的に弱かったと補足してもやはり印象は悪いのでしょうか?
    警察官の面接は嘘はだめだから、本音を言うべきとキャリアカウンセラーの方に言われました。だから全て本音で話すべきなのかなと。。
    よろしくお願いします。

    • 仕事はやりがいはあったけれど○○という部分において将来性がなかったので転職を考えたというのが理想の回答だと思います。
      相手の立場に立ってみてください。
      精神的に弱くて仕事が合わなければすぐ辞める人を採用したいと思うでしょうか?

      そのキャリアカウンセラーの方を否定するのは宜しくないので差し控えますが、面接のことを少し誤解されているかと思います。
      ポジティブに言い換えることは何ら損益を与える行為ではないので、その点についてよく研究されると更に評価されるでしょう。
      応援しています。

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    ABOUTこの記事をかいた人

    ・就職氷河期時代、3年間の公務員浪人を経て警察官採用試験に合格。 採用後は同期内最速で刑事課に引き抜かれ、代表的な出世コースに乗る。 刑事部長褒賞、地域部長褒賞、交通部長褒賞、署長褒賞など受賞歴多数。(賞状はプロフィールページに掲載) ・初任科、初任補修科を経て地域課(地域第3係)へ初任配属。 ・初任配置先の交番が高級住宅街で事件・事故の発生が毎日0件という平和な勤務地であったため、仕事が覚えられずに焦る→最多忙な交番へ異動希望を出す。 ・異動先の交番は歓楽街のど真ん中にあり、深夜でも大きな事件が発生する『不夜城』として警察24時でも頻繁に紹介される勤務先であった。 深夜2時に『10対15の喧嘩発生』という意味不明な無線を聞き、戦慄が走った思い出。 ・交番勤務時代は老若男女問わず地域住民が交番に訪れ、幹部から「行列のできる交番」と揶揄される。 ・警察官になり昇任試験に合格し、自分のやりたかった仕事も完遂して燃え尽き症候群に陥り退職。 (ちなみにプロフィール写真は巡査部長に昇進したあと、退職前に記念撮影したものです。) ・転職したとき、アラフォーながらGAFAからオファーを貰う。 ・警察官退職後は大手企業(ホワイト500認定企業)の人事課に転職、採用担当として活躍。DODAやリクナビ、エン転職など各媒体を駆使して採用率を大幅に向上させる。 ・現在も人事課で採用担当として勤務し、現役大学生からシルバー世代まで幅広く面接を行っている。 ・人事課では採用以外にも、優良子育てサポート企業として『プラチナくるみん』認定取得のために会社を構造改革中。 ・所定外労働(残業時間)を削減するため全部署の労働時間を常に可視化するツールを導入し、大幅に削減させたことから労働基準監督署の監督官から賞賛される。 ・『警察官になる前に学んだ知識』と『警察官として働いた間に蓄えた経験』『実際に人事課で勤務した経験』をミックスさせた警察官採用試験対策は1年で数十名の合格者を輩出。 ・顔出しなしの講義YouTube動画で異例のチャンネル登録者20,000人突破。 ・ツイッターは1日1回のツイート、フォロー0人でフォロワー1,000人突破。 ・40代、既婚、大阪市居住。 ・2017年から警察官採用試験対策を開始。合格実績としてプロボクサーや現役自衛隊員、転職歴多数者、元警察官、フリーター、工場勤務者など様々な経歴を持つ受験者を合格に導く。 ①『30代の女性は警察官になれない』というネット上のデマを払拭するため、30代の女性受験者を集めて合格に導いた実績 ②テレビに出演する有名な元警察官(警部級)のコメンテーターから『君は警察官にはなれないよ』と言われた受験者を合格に導いた実績 この①と②の実績を公表してネットに大きな反響を与える。 当サイトの情報をコピーペースト等して二次利用することは固く禁じておりますが、リンクはフリーですので参考になる記事がございましたらご自由にリンクを貼ってください。