白バイ隊員(交機隊)になる方法と訓練について

白バイ隊員(交通機動隊)になる方法と訓練について

ブログ管理人の元警察官・桜井陸です。

受験者の中には白バイ隊員になりたいという方も多いのではないでしょうか。

警察官として働いていた約15年間、周りには多くの白バイ隊員がいましたので彼ら、彼女たちと話したことで記憶に残っている話を書きます。

また実際に交通課で勤務していた方に白バイ隊員(交機隊)になる方法や訓練内容をお聞きしたので参考にしてください。

白バイ隊員(交機隊)になる方法と訓練について

白バイ隊員というのは交通課に所属している人たちです。

交通課に入るためには普段から交通課に顔を出したり、交通切符も人より沢山切ってアピールする必要があります。

ちなみに僕の周囲でも白バイに乗りたいと昔から言っていた後輩や同期が見事白バイ隊員になりました。

これはどちらも女性です。

なので性別は関係なくやる気と熱意があれば白バイ隊員になれるということです。

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白バイ隊員は交通課でも目立つ

特別な訓練を終えて白バイ隊員になると特別なブルーのユニフォームに真っ白のマフラー、ブーツを履いて勤務します。

警察署内でも制服代わりにそのユニフォームを着るので誰が見ても白バイ隊員と分かってカッコいいです。

交通課でもひときわ目立つ存在です。

白バイはホンダのCBという機体が主です。

何回かバイクにまたがらせてもらいましたが計器やスイッチが多くて未来の乗り物みたいでした。

白バイ隊員の人とも何回かお酒を飲んだことがあるのですが、制服警察官とは違って独特な雰囲気があります。

狙った獲物は逃がさないという侍みたいな感じでした。

当たり前ですが、まずは警察官になることが条件。

愛媛県警察職員採用情報

警察官採用試験に合格

警察学校に入校

各警察署に配属
希望や推薦により候補者を選抜

専科入校
「白バイ専科」
白バイ隊員として、バイクを操るための必要な体力や、安全に走らせるための基本を学びます。
専科を通じて白バイ隊員として適性を判断されます。

交通機動隊配属
「新隊員訓練教養」
交通機動隊員になっても、白バイで活動する上で、より高い知識・技能が求められることから、配属後、更に高いレベルの訓練を受け、終了後もしばらくは先輩や指導員から指導・教養を受けます。

出典:愛媛県警『白バイ隊員になるには』

交通機動隊はまるでパイロット

当時、永遠のゼロという零戦の映画が流行っていて白バイ隊員の人はまさにゼロ戦のパイロットみたいに感じました。

重たいバイクを軽々と手足のように自在に扱い、違反者を見つけると後ろからグングン追い詰めて逃がさないという仕事は戦闘機パイロットと同じで警察の中でも一番攻撃的でカッコいいです。

実際に交通機動隊の白バイ乗りの男性とお酒を飲んでいたときに僕が「白バイ隊員の人はパイロットみたいでカッコいいですよね。」と言うと白バイ隊員の方は照れて謙遜していましたが、職人的な仕事と洗練された見た目、交通課の花形ポジションという立場から人気があるのも納得です。

また別の話で、白バイの訓練を終えた後輩に久しぶりに会った時、彼女は真っ黒に日焼けしていました。

そして「訓練は大変だったけど楽しかったですよ!」と笑って話す彼女からは自信が満ちあふれていたので夢を叶えた人間はこんなに変わるんだなと強く感じた瞬間でした。

交通課の仕事と白バイ隊員になるためには

今回は元交通課の方から白バイ勤務員になるための情報をいただきました。

警察は課が違うと仕事内容が全く異なり、私も知らないことばかりなのでとても勉強になりました。

いただいた情報については以下になります。

今回は交通課の白バイについてお話します。

(事故係はコアですので,やっぱり白バイが人気ですよね)

私も,在職当時白バイ検定に合格して2級を持っていました。

ただ,所属していた県は,白バイは交機しかなかったので乗れませんでした。

研修を受けた時のことを話します。(私がいた時の事ですので,変わっているかもしれません)

白バイ隊員は大型二輪免許が必要?

留置看守の時に白バイ研修の訓練生募集の通知を見て,交通課長に希望を話しました。ただ,その時は二輪の免許は初任科でとった普自二だけしかありませんでした。

研修の入校までに大自二をとればよいということで、あわてて教習所に通いなんとか免許を取りました。(白バイは大自二なので)

(バイクは交番勤務のスーパーカブしか載ったことがなく、看守でしたので,交番勤務以来乗っていませんでした。)

そんな状態で訓練を受けたのですが,やっぱり大変でした。

訓練はパイロンスラロームやタイムトライアル,モトクロスもやりました。(おおむね3週間位だったと思います。)

出動服をライダースーツ代わりに着てやりました。

試験内容と研修

そして,研修中に試験をうけます。(パトカー検定みたいに試験があります。)

私がいた県では車両検定の等級が,1級から4級まであり緊急走行できるのは2級からでした。

検定の内容は,一本橋,スラロームといった,教習所の卒検と一緒の内容です。

私はというと,やっぱり普段から乗っていなかったので不合格でした。

後日パトカー検定の日に受験し直し,なんとか2級をとりました。

訓練最終日,検定合格者は訓練車ではなく本物の白バイを公道訓練として走ることが許されるのです。

白バイ隊、交通課、異動する方法

しかも,交通機動隊の制服着用で,白バイの象徴である白マフラーを身に着けて。

訓練生の白バイが連なる景色は圧巻です。

周囲の人の視線が集まります。

公道を走った人は,初任科卒業式のように感動したとのことでした。

 

不合格者は教官運転のワゴン車に同乗・・・。

ここまでが研修内容です。

検定に合格すれば,パトカー検定と同じく白バイに乗る資格はありますが,私がいた県は交通機動隊しか白バイが配備されておらず,白バイに乗務したいのならば交通機動隊に異動しなければなりません。

過酷な訓練の内容

ご承知のとおり,ここから鬼の訓練が始まります・・・・。

その訓練を受けて,合格をもらえば晴れて公道で取り締まりもできますし,もっと技能をあげれば,白バイ特練として白バイ大会に出たりマラソン大会の先導や警衛,警護のお列ができるようです。

やはり教官のテクニックはすごく,基本はバイクに身を任せているが御すべきところは御していたと思います。

鬼ごっこと称して,教官が原チャ,研修生が白バイ(ホンダVFR750)で走ったのですが,あっさり捕まりました・・・・。

白バイ希望の方は普段から大型2輪を乗っておいた方が当然良いです。

 

初任科入校中や卒配直後が二輪車の運転はできないと思います。

それが解除になったら,大自二免許を取って,中古でよいので大型自動二輪を買って乗った方が良いと思います。

警察官を目指す人で白バイ隊員(交機隊)を志す人は多い

以上がいただいた情報ですが、やはり白バイ隊員になろうとするとかなり厳しい訓練があるようですね。

警察官になりたい人の多くに「夢は白バイ隊員です」という方がいらっしゃいますが、単に警察官になるだけでなく警察官になった後にも更に夢があることは素晴らしいと思います。

白バイ隊員には女性でもなれるので警察の仕事は改めて平等だと思います。

(実際に僕の後輩も交機隊員になりました。)

夢を諦めず追い続ければ誰かは見てくれているんだと思います。

白バイ隊員になるために必要なこと

白バイ隊員になるために必要なことは、とにかく仕事で実績を出すことです。警察官の仕事で実績とは職務質問で検挙する以外にも交通違反者を誰よりも検挙するなど実務面でアピールすることが必要となります。逆に言えば『白バイに乗りたいけど仕事はしたくない』という人が交通課に引っ張られることはありません。

そして警察学校の成績は特に関係ありません。大切なことはどれだけ頑張っているのかを上の人に認めてもらうことに限ります。僕も内勤に入りたくて誰よりも仕事を頑張ったので同期で一番先に内勤へ入ることができました。

この時も受け持ち区で見つけた情報を分かりやすく整理して報告書を作ったり、交通違反者を他の人の2~3倍は検挙してアピールしました。警察は実力主義なので普段からコツコツ働いていれば必ず芽は出ます。

白バイ隊員の給料や休日について

白バイ隊員は交通課に所属します。つまり内勤の仕事なので基本的に大きな交通事件(飲酒運転や無免許運転等で現行犯逮捕する事案)に遭遇しない限りは定時に帰宅できます。所轄ならば当直は週に1回程度で、それ以外は午後6時頃になれば家に帰れるでしょう。

給料については地域課よりも低くなります。これは当直が少ないので当直手当が減るからです。自分のしたい仕事を取るか、それとも給料の高い地域課を選択するかは警察官になってから悩むところですね。

そして僕は仕事で勿論多くの白バイ隊員の方と接したことがあるのですが、みなさん素敵でした。

戦闘機乗りのようにシャープな雰囲気があり洗練されているんですね。

僕も地域課時代、交通課の白バイ隊員さんと一緒に交通取締りをしたことが何度もありましたが、逃げようとする違反者をとんでもない加速で追い詰めて検挙する姿はとてもカッコ良かったです。

このブログ読者の方も合格して白バイ隊員になったときはぜひ報告してくださいね。

続けて【地域課の警察官になるには?仕事内容とやりがいについて】の記事へ

地域課の警察官になるには?仕事内容とやりがいについて

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ABOUTこの記事をかいた人

・就職氷河期時代、3年間の公務員浪人を経て警察官採用試験に合格。 採用後は同期内最速で刑事課に引き抜かれ、代表的な出世コースに乗る。 刑事部長褒賞、地域部長褒賞、交通部長褒賞、署長褒賞など受賞歴多数。(賞状はプロフィールページに掲載) ・初任科、初任補修科を経て地域課(地域第3係)へ初任配属。 ・初任配置先の交番が高級住宅街で事件・事故の発生が毎日0件という平和な勤務地であったため、仕事が覚えられずに焦る→最多忙な交番へ異動希望を出す。 ・異動先の交番は歓楽街のど真ん中にあり、深夜でも大きな事件が発生する『不夜城』として警察24時でも頻繁に紹介される勤務先であった。 深夜2時に『10対15の喧嘩発生』という意味不明な無線を聞き、戦慄が走った思い出。 ・交番勤務時代は老若男女問わず地域住民が交番に訪れ、幹部から「行列のできる交番」と揶揄される。 ・警察官になり昇任試験に合格し、自分のやりたかった仕事も完遂して燃え尽き症候群に陥り退職。 (ちなみにプロフィール写真は巡査部長に昇進したあと、退職前に記念撮影したものです。) ・転職したとき、アラフォーながらGAFAからオファーを貰う。 ・警察官退職後は大手企業(ホワイト500認定企業)の人事課に転職、採用担当として活躍。DODAやリクナビ、エン転職など各媒体を駆使して採用率を大幅に向上させる。 ・現在も人事課で採用担当として勤務し、現役大学生からシルバー世代まで幅広く面接を行っている。 ・人事課では採用以外にも、優良子育てサポート企業として『プラチナくるみん』認定取得のために会社を構造改革中。 ・所定外労働(残業時間)を削減するため全部署の労働時間を常に可視化するツールを導入し、大幅に削減させたことから労働基準監督署の監督官から賞賛される。 ・『警察官になる前に学んだ知識』と『警察官として働いた間に蓄えた経験』『実際に人事課で勤務した経験』をミックスさせた警察官採用試験対策は1年で数十名の合格者を輩出。 ・顔出しなしの講義YouTube動画で異例のチャンネル登録者20,000人突破。 ・ツイッターは1日1回のツイート、フォロー0人でフォロワー1,000人突破。 ・40代、既婚、大阪市居住。 ・2017年から警察官採用試験対策を開始。合格実績としてプロボクサーや現役自衛隊員、転職歴多数者、元警察官、フリーター、工場勤務者など様々な経歴を持つ受験者を合格に導く。 ①『30代の女性は警察官になれない』というネット上のデマを払拭するため、30代の女性受験者を集めて合格に導いた実績 ②テレビに出演する有名な元警察官(警部級)のコメンテーターから『君は警察官にはなれないよ』と言われた受験者を合格に導いた実績 この①と②の実績を公表してネットに大きな反響を与える。 当サイトの情報をコピーペースト等して二次利用することは固く禁じておりますが、リンクはフリーですので参考になる記事がございましたらご自由にリンクを貼ってください。