警察官採用試験で高得点がとれる小論文(論作文)の書き方

ブログ管理人の元警察官・桜井陸です。

今日は警察官採用試験の論作文(小論文)について改めて正しい書き方を説明します。警察官採用試験の一次試験で高卒・大卒区分関係なく必ず記載する論作文ですが何が正しいのか分からず、とにかく文字数だけを埋めるために書いている人は意外と多く、受験生を悩ませる一因になっているのです。

警察官採用試験で高得点がとれる小論文(論作文)の書き方

この論作文は警察官採用試験のみならず公務員試験においてほぼ必須科目となっているため、文章を書くのが苦手な人は苦痛だと思います。特に『自分の文章が採用試験で採点される』という経験をほとんどの人は経験したことがないため、正解も分からず不安を抱えている方も多いでしょう。

警察官採用試験の作文

僕はサラリーマン時代にコピーライターを経験して書くことの基本と人に訴えかける表現力を学びました。そして警察官になり、今度は階級を上げる昇任試験に合格して『警察幹部が求める文章の書き方』を知りました。

この2つの経験から訴求力の高い文章の書き方と信用性を高める表現力、更には公務員として公文書を書く際に求められる正確かつ端的で分かりやすい文章能力を身に付けることができたのです。

警察官の小論文に求められるもの

そして先日、講座受講生のAさんから嬉しい報告をいただきました。

Aさんは僕の講座で論作文を何度も何度も繰り返し練習しました。そして公務員予備校の模擬テストを受験したところ、このような素晴らしいテストの結果だったのです。掲載する許可をいただいたので公開いたします。

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特定される部分についてはモザイク処理をしていますが、91点という高得点をマークすることができました。ここで注目する部分は予備校講師からの総評として『結論を冒頭で説明してください』と1つだけマイナス評価されているのみで、後は『必要な論点が全て盛り込まれています。警察官としての業務体験に基づく具体的な論述が展開されています』と高く評価されています。

ここで僕が言いたいのは『僕の教えがすごい』ということではなく、『セオリー通りに文章を作成すれば警察幹部以外からでも高評価をもらえる』ということです。

警察の小論文試験で大切なこと

文章というものは人によって書き方に好き嫌いがあるため、この講師は冒頭に結論を書くように指摘しました。ただそれでも他に大きな注意点はなく91点という高い点数つけて評価したのです。

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これまで説明したように論作文は書き方があります。それは型として身に付ければ採用試験でも昇任試験でも、警察官以外の一般人が読んでも高く評価してもらうことが可能です。なお、論文や小論文にはセオリーがあり

①起承転結で全体を構成する

②具体的な事例や問題点の列挙

③改善点の明示

④経験談に沿った具体的提案と自己アピール

⑤自治体の取り組みに則した前向きな意見と抱負

この5つを守れば基本的に外すことはありません。ちなみに僕は転職するときにもアラフォーながら大手企業から多くのオファーをいただくことができたのですが、その理由は訴求力を身に付けていたからです。エントリーシートでも職務経歴書でも読んだ人に僕の印象を具体的に訴えかける書き方と会いたくなるような表現を散りばめることを意識したからです。

警察官の試験で作文試験が重視される理由

世間では公務員は転職に不利と言われていますが、それは大間違いです。

相手が求めていることを正確に把握し、求められていることに対して端的に分かりやすく回答するだけで高評価してもらえるのです。

文章力というのは書けば書くほど上達します。
書き方の分からない人は文章が上手い人を真似するのも良いでしょう。

特に警察官採用試験では受験する自治体について研究する必要があるのですが、論作文で自治体の取り組みや問題点を難なく書くことができれば面接でも回答に困ることは少なくなります。

つまり、論作文は面接での台本作りと考えれば面接対策にもつながるのです。文字数だけを埋める論作文ではなく、起承転結を守り採用側の採点者が読んで納得する構成を心掛けてみてください。

続けて【面接の最後にある逆質問の答え方について】の記事へ

8 件のコメント

  • この度は誠にありがとうございます。

    桜井先生には、講座を通して暖かく的確な御指導を頂いているだけではなく、こちらのブログ記事の方でも、沢山の学びとやる気を頂いております。
    この場をお借りしてお礼を申し上げます。

    本番に向けて、より一層励んでまいりますので今後とも宜しくお願い致します。

    • この記事の体験談の提供だけでなく、コメントまでいただきありがとうございます。
      合格を目指してあともうひと踏ん張り、ゴールまで一緒に駆け抜けましょう。何かご相談等あればいつでもご連絡下さい。

  • 質問です、縁もゆかりもない県警を受ける場合、選んだ理由はどうしたらよいでしょうか?
    組織研究をしたとき、語学研修制度に惹かれたのでそう選びましたとではだめでしょうか?

    • 縁もゆかりもない自治体を受ける理由は貴方にしか分からないので、まずはその理由を掘り下げて下さい。適当に受験先を決めたのではなくその自治体で働きたいと思ったからこそ受験したのであり、その理由こそが志望動機になります。
      いつも説明しているように付け焼き刃はすぐ見抜かれますので、慎重かつ真剣に取り組んで下さい。

  • お忙しい中、失礼します。
    面接時におけるスーツですが、黒の無地と黒の薄いストライプを持っています。
    ストライプは着用しない方が賢明でしょうか?

    • 一般的に面接試験でストライプのスーツを着てくる人はいませんので、普通のリクルートスタイルで臨んで下さい。

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    ABOUTこの記事をかいた人

    ・就職氷河期時代、3年間の公務員浪人を経て警察官採用試験に合格。 採用後は同期内最速で刑事課に引き抜かれ、代表的な出世コースに乗る。 刑事部長褒賞、地域部長褒賞、交通部長褒賞、署長褒賞など受賞歴多数。(賞状はプロフィールページに掲載) ・初任科、初任補修科を経て地域課(地域第3係)へ初任配属。 ・初任配置先の交番が高級住宅街で事件・事故の発生が毎日0件という平和な勤務地であったため、仕事が覚えられずに焦る→最多忙な交番へ異動希望を出す。 ・異動先の交番は歓楽街のど真ん中にあり、深夜でも大きな事件が発生する『不夜城』として警察24時でも頻繁に紹介される勤務先であった。 深夜2時に『10対15の喧嘩発生』という意味不明な無線を聞き、戦慄が走った思い出。 ・交番勤務時代は老若男女問わず地域住民が交番に訪れ、幹部から「行列のできる交番」と揶揄される。 ・警察官になり昇任試験に合格し、自分のやりたかった仕事も完遂して燃え尽き症候群に陥り退職。 (ちなみにプロフィール写真は巡査部長に昇進したあと、退職前に記念撮影したものです。) ・転職したとき、アラフォーながらGAFAからオファーを貰う。 ・警察官退職後は大手企業(ホワイト500認定企業)の人事課に転職、採用担当として活躍。DODAやリクナビ、エン転職など各媒体を駆使して採用率を大幅に向上させる。 ・現在も人事課で採用担当として勤務し、現役大学生からシルバー世代まで幅広く面接を行っている。 ・人事課では採用以外にも、優良子育てサポート企業として『プラチナくるみん』認定取得のために会社を構造改革中。 ・所定外労働(残業時間)を削減するため全部署の労働時間を常に可視化するツールを導入し、大幅に削減させたことから労働基準監督署の監督官から賞賛される。 ・『警察官になる前に学んだ知識』と『警察官として働いた間に蓄えた経験』『実際に人事課で勤務した経験』をミックスさせた警察官採用試験対策は1年で数十名の合格者を輩出。 ・顔出しなしの講義YouTube動画で異例のチャンネル登録者20,000人突破。 ・ツイッターは1日1回のツイート、フォロー0人でフォロワー1,000人突破。 ・40代、既婚、大阪市居住。 ・2017年から警察官採用試験対策を開始。合格実績としてプロボクサーや現役自衛隊員、転職歴多数者、元警察官、フリーター、工場勤務者など様々な経歴を持つ受験者を合格に導く。 ①『30代の女性は警察官になれない』というネット上のデマを払拭するため、30代の女性受験者を集めて合格に導いた実績 ②テレビに出演する有名な元警察官(警部級)のコメンテーターから『君は警察官にはなれないよ』と言われた受験者を合格に導いた実績 この①と②の実績を公表してネットに大きな反響を与える。 当サイトの情報をコピーペースト等して二次利用することは固く禁じておりますが、リンクはフリーですので参考になる記事がございましたらご自由にリンクを貼ってください。