部活を辞めると警察官採用試験で不利になるのか?

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ブログ管理人の元警察官・桜井陸です。

今回はよくいただく質問のひとつ「部活(クラブ)を辞めたら警察の試験で不利になるのか?」というご質問にお答えします。

部活を辞めたら警察官採用試験で不利になる場合

先に回答しますと辞めても全く影響しません。

僕は会社を辞めて3年も無職を続けて公務員浪人の身分で合格したので、それに比べたら部活を辞めたことなど警察官採用試験の合否には全く影響しないことがお分かりになると思います。

 

ただ、ここでもし面接官から「なぜ部活を辞めたんですか?」と質問された場合は「勉強に専念するためです」と前向きな回答が必要です。

面接官に退部理由をいかに伝えるか?

面接官に対して「部活がしんどいから」とか「顧問やチームメイトと人間関係が上手くいかなかったから」というのはNGです。

こんな発言をすると嫌なことがあると辞める人間だと評価される恐れが高いです。

僕がいつも言っているように企業でも公務員でも早期退職する人間を嫌がるので、壁を感じたら辞める可能性があると判断されたら損するだけです。

退職理由もマイナスな発言は避ける

同じようにアルバイトや会社の退職理由についても必ずプラスなことを説明してください。

面接で採用側が気にすることの大きなひとつは辞めた理由(退職・退部)です。

辞めた理由というのは事情はどうあれ、聞いた相手がマイナスに感じればそれだけで自分の評価も下がるのです。

高卒、警察試験

面接って自分から不利なことを話してはいけないんです。

相手もウンウンと頷(うなず)いて聞いてくれるからカウンセリングを受けている気分になりますが、変なことを言うとしっかりとメモされて減点されます。

(僕も面接をする際はニコニコしながら不採用フラグを立てることがあります)

 

上手い面接ってこっちもその気になって何でも話してしまうんです。

相手が良いリアクションしてくれるとつい嬉しくなってね。

 

面接で手応えがあったのに落ちたというのは相手からしたら「この受験者は危ないから落とす理由を探しておこう」と色々と探られている可能性もあるんです。

【警察試験の入退室の間に面接官が重視することと不合格になる仕組み】の記事はこちら

不利なことは言わない

何でもかんでも正直に話すのが面接ではないんです。

不必要なことは言わない、不利なことは言わない。

これって社会人として当然のことですよね?

 

建前と本音が使えない警察官は警察の仕事なんてできないんです。

これは警察官になれば意味がよく分かると思います。

面接でウソをつけというわけではありませんが、まずは建前と本音の使い分けを覚えてください。

警察官採用試験で有利になる資格?

あと警察官採用試験で有利になる部活についてもよく質問されます。

確かに運動部だと印象は良いですが運動ができるだけだと意味はありません。

 

「運動もできる警察官」が求められているのです。

この説明についてはこちらをご覧ください→語学だけでは大阪府警に合格できなかった理由(クリックで記事に飛びます)

文化部で運動経験がなくても不利にならない

じゃあ文化部だと警察官になるのに不利かというとそんなことはなく、ESSやブラスバンド部、美術部の経験は警察官になって生かせることは多々ありますからアピール次第でとても強い武器になります。

大切なのは部活で有利、不利になるという考えではなく部活で何を学んだのか・何を培ったのかということです。

合わせて読みたい記事
警察官になるには柔道や剣道などの武道が必要?

 

同じように資格があるから有利、不利ということではなくその資格を警察活動の何にいかせるか明確なビジョンを語れる人が強いのです。

【関連記事】警察官採用試験で有利な資格や特技は?

 

警察官になるために部活をするのではなく、部活を楽しんだ先に警察官になるという目標があると長続きするでしょうし学生生活を有意義に過ごせると思います。

武道経験よりも面接マナー

警察官になるということは就職して社会人になるということです。

体力よりも最低限の面接マナーや知識、教養を身に付けて面接に臨むことが大切な理由は民間に就活をしている人を見ればよく分かると思います。

 

このブログを読んでくれている学生の方には警察官になることを第一目標にすることなく、まずは学生生活を楽しんで有意義な時間にしてもらいたいと思います。

仲間と遊んで恋をして、部活に打ち込んだ経験って公務員試験の勉強では学べない貴重なものなんです。

 

面接でもコミュニケーション能力がない人は如実に現れます。

警察官は話す、聞く、理解する、理解させるという「人対人の仕事」になるので何が求められて何が敬遠されるのかをおさらいしておくと面接でも困ることは大幅に減るかと思います。

7 件のコメント

  • はじめましてこんにちは!
    この記事の結果から、長所や短所と言ったものにもはてはまりますか??たとえば、くよくよするなどの仕事に不利になる?ようなことは避けるべきでしょうか?
    もしそうだとすれば、面接って自分を晒すのが正解じゃないいわば心理戦なんですかね?それを警察官面接で実行していいのですね??
    よろしくお願いします!!!

    • 面接は心理戦というよりも相手が欲しがる人材に少しでも近付けるようにする商談の場だと思ってください。
      売り込むものは自分自身です。
      だからこそきちんとした自己アピールが必要なのです。

  • はじめまして。
    実は帰宅部でしたが、印象はどのような感じでしょうか?
    悪くないとは思いますが、面接をしっかりやっていれば合格するでしょうか?

    • もちろんです。部活以外でアピールできる経験等を説明できれば全く問題ありません。
      ちなみに帰宅部という部活はないので注意してくださいね。

  • 返信ありがとうございます。
    実は神奈川県警のインターンシップで、警務係の方が
    「部活何てなんの関係もない!!!俺の頃には美術部だとか大勢いたよ!!!」
    とめちゃくちゃ力説していました。
    ですので、面接対策をしっかりして合格します!

  • こんにちは。
    今、体育大学一年生の者です。大学卒業後は警察官になりたいと思っています。私は5歳からラグビーをずっと続けてきているので大学でも体育会ラグビー部に所属しラグビーを続けていました。しかし先日、部活動をある理由で退部しました。警察や消防など公安系の仕事は体育会で4年間やってきた方が多く合格されているように思えるのですが、部活動を退部するとなるとやはり不利になりますか?大卒の警察官であれば体育会系の部活に所属し4年間やったという経験が強みになると思います。体育会の部活動の経験ない方や途中で退部された人で活躍されている警察官はいるのでしょうか。また、面接時に部活を辞めたことは正直にいうべきでしょうか。長くなってしまいすみません。ご回答よろしくお願いします。

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    ABOUTこの記事をかいた人

    ・就職氷河期時代、3年間の公務員浪人を経て警察官採用試験に合格。 採用後は同期内最速で刑事課に引き抜かれ、代表的な出世コースに乗る。 刑事部長褒賞、地域部長褒賞、交通部長褒賞、署長褒賞など受賞歴多数。(賞状はプロフィールページに掲載) ・初任科、初任補修科を経て地域課(地域第3係)へ初任配属。 ・初任配置先の交番が高級住宅街で事件・事故の発生が毎日0件という平和な勤務地であったため、仕事が覚えられずに焦る→最多忙な交番へ異動希望を出す。 ・異動先の交番は歓楽街のど真ん中にあり、深夜でも大きな事件が発生する『不夜城』として警察24時でも頻繁に紹介される勤務先であった。 深夜2時に『10対15の喧嘩発生』という意味不明な無線を聞き、戦慄が走った思い出。 ・交番勤務時代は老若男女問わず地域住民が交番に訪れ、幹部から「行列のできる交番」と揶揄される。 ・警察官になり昇任試験に合格し、自分のやりたかった仕事も完遂して燃え尽き症候群に陥り退職。 (ちなみにプロフィール写真は巡査部長に昇進したあと、退職前に記念撮影したものです。) ・転職したとき、アラフォーながらGAFAからオファーを貰う。 ・警察官退職後は大手企業(ホワイト500認定企業)の人事課に転職、採用担当として活躍。DODAやリクナビ、エン転職など各媒体を駆使して採用率を大幅に向上させる。 ・現在も人事課で採用担当として勤務し、現役大学生からシルバー世代まで幅広く面接を行っている。 ・人事課では採用以外にも、優良子育てサポート企業として『プラチナくるみん』認定取得のために会社を構造改革中。 ・所定外労働(残業時間)を削減するため全部署の労働時間を常に可視化するツールを導入し、大幅に削減させたことから労働基準監督署の監督官から賞賛される。 ・『警察官になる前に学んだ知識』と『警察官として働いた間に蓄えた経験』『実際に人事課で勤務した経験』をミックスさせた警察官採用試験対策は1年で数十名の合格者を輩出。 ・顔出しなしの講義YouTube動画で異例のチャンネル登録者20,000人突破。 ・ツイッターは1日1回のツイート、フォロー0人でフォロワー1,000人突破。 ・40代、既婚、大阪市居住。 ・2017年から警察官採用試験対策を開始。合格実績としてプロボクサーや現役自衛隊員、転職歴多数者、元警察官、フリーター、工場勤務者など様々な経歴を持つ受験者を合格に導く。 ①『30代の女性は警察官になれない』というネット上のデマを払拭するため、30代の女性受験者を集めて合格に導いた実績 ②テレビに出演する有名な元警察官(警部級)のコメンテーターから『君は警察官にはなれないよ』と言われた受験者を合格に導いた実績 この①と②の実績を公表してネットに大きな反響を与える。 当サイトの情報をコピーペースト等して二次利用することは固く禁じておりますが、リンクはフリーですので参考になる記事がございましたらご自由にリンクを貼ってください。