地域課の警察官になるには?仕事内容とやりがいについて

ブログ管理人の元警察官・桜井陸です。

先日はこの動画で警察官の大変な仕事を説明しました。

ドン引きされるかなと心配しましたが、意外なことにすんなり受け入れていただいてホッとしました。

 

動画でも説明しているように、警察の仕事は何が大変かというと通報現場での対応です。

初対面の人からいきなりとんでもない相談を受けて瞬時に判断することを求められます。

警察学校や交通取り締まりはしんどい?

世間で警察官の仕事は何がしんどいか、イメージで聞いてみると恐らく警察学校の訓練や交通取り締まりが挙げられるのではないでしょうか?

確かに最初はしんどいですが慣れたら余裕でした。

それよりも大変なのは現場です。

 

現場の何が大変なのかというとケンカや揉め事で大炎上している現場を鎮静させる作業なので、何が起こるか分からないのです。

街中で喧嘩している人がいれば遠巻きに見て通報したり、巻き添えを喰わないように立ち去るのが普通ですよね?

そのケンカを止めるのが地域警察官です。

時には手錠をはめて連行することもあります。

地域課、警察官

深夜にいきなり通報を受けて大炎上する現場に飛び込むんです。

何が起きているのかも分からないし誰がいるのかもほとんど分からない。

怖いですよ。

現場は何が起きるか分からない

ケンカって最初は口論から始まって徐々に白熱していきますよね?

普通はそこで収まるのですが、どうにも怒りが収まらないケンカは殴り合ったり刺したりするわけです。

警察官はその怒りが最高潮に達した現場にいきなり突撃して、仲裁して話を聞いて、事件性があれば逮捕します。

【警察官は本当に危険な仕事なのか?】の記事はこちら

 

ケンカしている人もいきなり警察官が来るから「関係ないポリは引っ込んでろ!」と怒るわけです。

考えたら当然ですよね。

ケンカになった流れや事情も知らない人に仲裁されたら腹が立つのは人間として当たり前の感情です。

地域課の警察官に必要なこと

中には刃物を持っている人もいます。

安い包丁でも危害を加える意思を込めて握りしめられた刃物って恐ろしいんです。

「あれを振り回されて目に入ったら失明するなあ」と説得しながら思ったこともあります。

 

そこでいきなり拳銃を撃つわけにもいきませんし制圧するのも危険なので大切なのは交渉術、つまりコミュニケーション能力なのです。

ケンカする人ってほとんどが途中で怒りが醒めているので、あとは落としどころを警察官が用意してあげるのも大切な役目です。

 

検事も裁判官も弁護士も、事件のあとに対応する仕事です。

荒れる現場に飛び込んで場を諫(いさ)めるのが地域警察官なのです。

やりがいを感じる瞬間

例えば交通取り締まりでも世間のイメージ的に違反者に暴言を吐かれてメンタルがやられるんじゃないかと思われているのではないでしょうか?

でもケンカの現場に比べたら交通取り締まりで文句を言われても何ともないのです。

しかも揉め事現場を収める話術を持っていれば交通取り締まりで文句を言われることはほとんどありません。

 

興奮がMAXになっている通報現場に飛び込むのは勇気もいりますが、場を収めると本当に気持ち良いです。

ケンカする大人同士を仲裁して仲直りさせることって警察官しかできない経験だと思います。

「ありがとうございます」と頭を下げられたとき、大変だけどやりがいは本当に感じる瞬間でした。

女性警察官に危険は?

そして女性警察官は危険な現場で前衛に立たされることはまずないです。

警察官に怪我をさせると大変なので、喧嘩等の現場で女性警察官は被害者や女性の保護・事情聴取が主な任務です。

被害者も女性警察官の方が安心できるので役割分担がちゃんと決められています。

 

ちなみに僕が在職中、女性警察官が怪我をするのを見たことは一度もありません。

ケンカ等の危険な現場に向かう時は上司がメンバーを采配するので制圧・鎮圧は男性警察官が行います。

ここで女性警察官に大切なことは傍観することなく率先して行動する姿勢です。

サポート役とはいえ後衛という立場に甘んじることなく前向きに働く姿勢かなり評価されます。

巡回連絡って何するの?

あとは地域警察官の仕事で巡回連絡があります。

巡回連絡は本当に楽しかったです。

各家庭を回って不安なことや相談がないかを聞いて回るんですが、これこそが警察官の仕事だと感じていました。

インターホンを押すとみんな喜んで玄関に来てくれます。

警察官になる前、僕はサラリーマンだったので飛び込み営業で門前払いされていた当時をいつも思い出していました。

訪問するだけで喜んでもらえる仕事は他にないと思います。

巡回連絡

天気の良いお昼に散歩がてら歩いて巡回して、相談を聞いたり世間話する中で「警察官になって良かったなあ」としみじみ思いました。

世間話するだけでも住民には安心感を与えられるので大切な仕事なのです。

そして時には「裏の公園に深夜になると高校生がたむろして怖いんです」と相談されれば実際に深夜、公園をパトロールして異常を確認します。

感謝されることが多い

こうして相談を解決すると次に巡回したとき本当に喜んでもらえます。

地域課は「ありがとう」を言われることが非常に多い仕事でした。

落とし物を受理して連絡するとみんな喜んで引き取りにきますし、迷子や迷い老人を保護して引き渡したときも感謝されます。

交番の雰囲気について

交番の職場環境はどんな感じかというとサークルや部活みたいな感じでした。

若い巡査と中堅・大御所の幹部が朝から翌日の昼まで働くので自然と関係が深まります。

新人のときは嫌だったんですが、2年もすれば後輩もできて頼られる存在になり職場に行くのが楽しくなるんです。

人間関係は重要

当直明け(仕事終わり)はお昼前なので、帰り道に交番の人とお酒を飲んだり食べ放題の焼き肉や焼き鳥を食べたりして太る人も多いです。

職場の人と仲良くなるのが苦手でドライな人間関係を求める人には少しキツイかもしれませんが、仕事仲間が欲しい人は地域課は最適です。

だから若い巡査は地域課から内勤に異動するのを嫌がる人も多いです。

 

あと交番勤務は色々と備品を揃えるのが楽しかったです。

例えば夜でも街頭活動しやすいように100均で小さなLEDの懐中電灯を買ったり、靴の臭いを消す用にネットで消臭剤を買ったり、肌が乾燥しないように洗顔セットや美容グッズを交番のロッカーに揃えていました。

交番の働く環境について

特に交番で化粧水を顔に塗っているときは「意外と警察って自由なんだな」と感動したのを覚えています。

軍隊みたいな組織を想像していたんですが、いざ警察官になって現場に出ると働きやすくて驚きました。

 

事件は突然入るのでメリハリは必要です。

それでも常にピリピリした雰囲気ではなく、働くときは働くけど休む時は休むことができるのは良い環境でした。

職務質問や交通違反の取締りは街を変える

地域課は自分の受け持ち区を与えられて、受け持ち区を管轄する交番で働きます。

そこは自分のフィールドなので何をしても自由です。(新人の頃は無理ですが)

徹底的に交通取り締まりをしたり、職務質問をして犯罪を減らすと受け持ち区に愛着が湧きます。

 

愛着が湧くころには地域の顔になっているので、このときこそ「地域課」として本当のやりがいを実感する瞬間です。

住民にも顔を覚えてもらって「お巡りさん」ではなく「〇〇さん」と名前で呼ばれたり、指名されて相談を受けることもあります。

社会貢献が仕事になる

警察官を目指す人はほとんどの人が「人の役に立ちたい」という気持ちがあるはずです。

言葉や文字にするのは難しいけれど、「お金のために働くんじゃなくて人のために働きたい」という漠然とした思いがあるはずです。

そしてやりがいはあってこのように給料も良いだけじゃないので本気で警察官に憧れる人は天職だと思います。

 

社会貢献がしたい。人のために働きたい。

その願いがダイレクトに伝わる仕事が警察の中でも地域課という仕事でしょう。

 

警察学校を出ればほとんどの人は地域課に配属されます。

つまり上記のような仕事を任されるのです。

だからこそ必要なのは体力や責任感はもちろん、交番の仲間や住民と円滑にコミュニケーションがとれる人柄なのです。

続けて【警察官採用試験の難易度と合格率(倍率)を公開します】の記事へ

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・3年間の公務員浪人を経て警察官採用試験に合格。 採用後は同期内最速で刑事課に採用、代表的な出世コースに乗る。 ・交番勤務時代は老若男女問わず地域住民の相談者が絶え間なく幹部から「行列のできる交番」と揶揄される。 ・昇任試験に合格し、自分のやりたかった仕事も完遂して燃え尽き症候群に陥り退職。 ・『警察官になる前に学んだ知識』と『警察官として働いた間に蓄えた経験』をミックスさせた警察官採用試験対策は1年で数十名の合格者を輩出。 現在は民間企業の人事部で採用担当として活躍中。 30代、既婚、大阪市居住。 当サイトの情報をコピーペースト等して二次利用することは固く禁じておりますが、リンクはフリーですので参考になる記事がございましたらご自由にリンクを貼ってください。