消防士や救急隊、レスキューを目指す人が知っておきたい採用試験や訓練

消防士、採用試験、訓練、救急隊

ブログ管理人の元警察官・桜井陸です。

このブログ「リクストリーム」の読者さんからいつも様々なご相談や質問を受けるのですが、ご職業や年齢も十人十色でとても興味深く思います。

時には現役警察官から仕事の相談を受けることもありますし、先日はLAPD(ロス市警)の女性警察官からもメールをいただきました。

 

その中でも消防士さんからメールでご相談を受けたときに僕もお仕事にとても興味があったので質問させていただきました。

市販の本や予備校では絶対に聞くことができない消防士のデメリット、やりがいなどを本音で教えていただいたのでここでご紹介させていただきますね。(内容は全て許可をいただいております)

消防士、デメリット、やりがい、訓練

消防士はいつも子供の憧れだ

現役消防士が本音で語る消防の仕事について

・消防士になって良かったなと思うこと

やはり感謝されることは普通の仕事より多いと思 います。「ありがとう」って言ってもらえた時はやっていて良かったなって思います。

あとは、消防というのは24時間基本的に署にいます。仕事というよりはチームで生活する感覚に近いです。

なので、料理等もしますし、身の回りのことは大抵できるようになったので、良かったです。

 

・いざ消防士になってみると受験前の想像と違って残念な点やがっかりした部分

思ってた以上に違うというのは結構あります。

消防は基本的に待機している仕事なので、災害等が無ければ、一日署にいるということも多々あります。

所属や本署、出張所によっても差があるのですが、基本的に交替制(現場に行く人)は暇なことが多いです。

 

なのでその間を利用して、昼は訓練をしたり、自分達のご飯を作ったり、夜は事務をしたりしています。上にも挙げたように、何もなければ一日何もすることがないという職場なので、その埋め合わせの為に、年にいくつか審査会や効果測定みたいのがあります。

消防活動で他の署とタイムを競ったり、署長の前で効果確認をおこなったりします。

よくロープを渡ったり、壁を登ったりするイメージがあると思いますが、救助大会といって運動会みたいのをやっていて、それも審査会の一つです。

なので訓練といっても、現場を想定してというよりは、審査会の為の訓練というほうが近いかもしれません。

これを、現場に行く職員は毎年毎年やることになるので、正直マンネリ化することが多く、モチベーション維持も厳しいです。

他にも色々ありますが、こんな感じです。

 

・仕事のやりがい(本音で)

やりがいというのも所属や係、環境によって違うと思うのですが、もちろん災害や救急の現場に行って助けられた時にやりがいを感じます。

ただ、上司の中にはやる気もなく、一日中テレビや携帯をいじってる人もいます。

そういう人達と仕事をしているとモチベーションが下がる時はあります。

災害は無い方がいいのですが、無ければ無いで審査会の為の訓練をやったり、車両整備をしていたりと、あまりやりがいを感じない時も多いです。

もちろん、レスキューや救急を目指す為に勉強して訓練してそこにやりがいを持ってる人も沢山います。

 

・救急隊員やレスキュー隊員になるのは難しいのか

消防本部によっても違うと思うのですが、うちの本部は全て資格社会なので、救急隊やレスキュー隊になる為には選抜試験を受けなくてはいけません。

特にレスキューは人気な資格なので、本当に努力した人でないとなるのは難しいです。

ただレスキュー隊はとても厳しい世界です。うちの本部でも少なからずパワハラ等のハラスメントがあるのですが、そういった問題の8割くらいはレスキュー隊やレスキュー資格を持ってる人が絡んでいます。

なので、せっかく資格を取得しレスキュー隊員になっても厳しさのあまり、レスキュー隊から降りてします人もいます。

 

・消防士に向いていない人はどのような人か?

消防は本当に体育会系の社会なので、体育会系に慣れてない人は向いてないと思います。

挨拶はもちろん、報連相ができない人は相手にされなくなってしまいます。

あとは忙しくガツガツ働きたいという人も合わないかもしれません。

もちろん救急は忙しいですが、訓練等が無ければ何もしないで終わるということもあるので、ダラダラ働きたいという人には向いてるかもしれません。

・消防を目指す人へ

上に書いたこと以外にも色々あり、これが現実なのですが、やはりやりがいのある仕事だと思っています。

なくてはならない仕事だし、これは消防も警察も同じだと思います。

自分も厳しい世界だけど、やりがいを持って楽しく働いてました。

 

ただ、色々きっかけがあり警察を目指すようになったけど、要は目標を持って一生懸命取り組めるかどうかだと思います。

これから目指す人にも目標を持って消防を目指してもらえたらなと思います。

具体的に試験については、学科試験も大切だけど、一番は論文と面接です。

私自身、学科は失敗してあまり良い点とれなかったけど、論文と面接練習はけっこうやっていたので、落ち着いて取り組めました。

論文と面接次第では逆転も全然可能なので、最後まで諦めないで頑張って下さい!ちなみに同期の殆どが同じこと言ってました!

 

いかがでしょうか?

消防士さんの知らない一面が見れて僕的にはとても楽しく、興味深かったです。

 

色々な職業がありますがなかなか深い部分を知ることができないので、今後もこういったお仕事のお話しも載せていきたいなと思います。

続けて【警察官から消防士への転職について】の記事へ

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

ABOUTこの記事をかいた人

・就職氷河期時代、3年間の公務員浪人を経て警察官採用試験に合格。 採用後は同期内最速で刑事課に引き抜かれ、代表的な出世コースに乗る。 刑事部長褒賞、地域部長褒賞、交通部長褒賞、署長褒賞など受賞歴多数。(賞状はプロフィールページに掲載) ・初任科、初任補修科を経て地域課(地域第3係)へ初任配属。 ・初任配置先の交番が高級住宅街で事件・事故の発生が毎日0件という平和な勤務地であったため、仕事が覚えられずに焦る→最多忙な交番へ異動希望を出す。 ・異動先の交番は歓楽街のど真ん中にあり、深夜でも大きな事件が発生する『不夜城』として警察24時でも頻繁に紹介される勤務先であった。 深夜2時に『10対15の喧嘩発生』という意味不明な無線を聞き、戦慄が走った思い出。 ・交番勤務時代は老若男女問わず地域住民が交番に訪れ、幹部から「行列のできる交番」と揶揄される。 ・警察官になり昇任試験に合格し、自分のやりたかった仕事も完遂して燃え尽き症候群に陥り退職。 (ちなみにプロフィール写真は巡査部長に昇進したあと、退職前に記念撮影したものです。) ・転職したとき、アラフォーながらGAFAからオファーを貰う。 ・警察官退職後は大手企業(ホワイト500認定企業)の人事課に転職、採用担当として活躍。DODAやリクナビ、エン転職など各媒体を駆使して採用率を大幅に向上させる。 ・現在も人事課で採用担当として勤務し、現役大学生からシルバー世代まで幅広く面接を行っている。 ・人事課では採用以外にも、優良子育てサポート企業として『プラチナくるみん』認定取得のために会社を構造改革中。 ・所定外労働(残業時間)を削減するため全部署の労働時間を常に可視化するツールを導入し、大幅に削減させたことから労働基準監督署の監督官から賞賛される。 ・『警察官になる前に学んだ知識』と『警察官として働いた間に蓄えた経験』『実際に人事課で勤務した経験』をミックスさせた警察官採用試験対策は1年で数十名の合格者を輩出。 ・顔出しなしの講義YouTube動画で異例のチャンネル登録者20,000人突破。 ・ツイッターは1日1回のツイート、フォロー0人でフォロワー1,000人突破。 ・40代、既婚、大阪市居住。 ・2017年から警察官採用試験対策を開始。合格実績としてプロボクサーや現役自衛隊員、転職歴多数者、元警察官、フリーター、工場勤務者など様々な経歴を持つ受験者を合格に導く。 ①『30代の女性は警察官になれない』というネット上のデマを払拭するため、30代の女性受験者を集めて合格に導いた実績 ②テレビに出演する有名な元警察官(警部級)のコメンテーターから『君は警察官にはなれないよ』と言われた受験者を合格に導いた実績 この①と②の実績を公表してネットに大きな反響を与える。 当サイトの情報をコピーペースト等して二次利用することは固く禁じておりますが、リンクはフリーですので参考になる記事がございましたらご自由にリンクを貼ってください。