警察官採用試験で有利な資格や特技は?

警察官採用試験で有利になる資格

ブログ管理人の元警察官・桜井陸です。

今回は警察官になるのに持っていれば有利になる資格や特技を説明します。

剣道や柔道の有段者はもちろん優遇されるし優位なんですが他にも色々とあるんです。

警察の試験で有利な特技や資格について

警察官になるために試験で有利になるもの、つまり優遇されるものは言語です。

まずは英語ですね。TOEICや英検を取得すれば優位です。加点になるし警察官になっても重宝してもらえます。

ロシア語やスペイン語、中国語などは需要が高い

そしてスペイン語やロシア語、中国語、韓国語はこれから需要がますます拡大するので話せる方は強みになりますし、大学生で警察官になりたい方は勉強すれば今からでも十分に身に付きます。

韓国語は母音の構成も日本語と似ているので覚えやすいです。

語学を話せる警察官は強い

警察官の仕事をしていても上の5語(英語、スペイン語、ロシア語、中国語、韓国語)を話す外国人と多く出会いました。中国語を話せる警察官はほとんどが北京語でしたが、僕は閩語(福建語)ができると強いと感じました。

警察官採用試験の資格と加点について

マイナー言語こそが武器

マイナーな言語でもモンゴル語やウルドゥー語、タガログ語、インドネシア語などが話すことができればかなり強いです。

モンゴル人なんて日本にいるのかと思われがちですが、モンゴル人の犯罪は何回もありました。タガログ語はフィリピンの言葉なのですがフィリピン人は日本でも多いので接触する機会は非常に沢山あります。

そしてインドネシア語が話せると警察官になって恐ろしく重宝されるのは間違いないです。理由は伏せますが、もしあなたがインドネシア語を話せるのなら警察官になるのにとてつもなく優位だと思ってください。

面接でもその部分を自己PRで話してもらえば加点以外に考慮してもらえるはずです。インドネシア語が日常会話レベルで話せれば商社に就職する方が多いかもしれませんが、ビジネスクラスで話せる自信がなくても軽い日常会話が話せるなら胸を張れます。

国際化を見据えた警察官

2020年には東京オリンピックが開かれます。

そこでは多国籍の人種が訪れるわけですが通訳ばかりを雇うわけにもいかず、これからの国際化を支えるためにも外国語が話せる警察官を重視して採用することは間違いありません。

英語で質問されたときに道案内ができるのは当然で、日本の独特の習慣を外国語で伝える会話能力も求められます。

特に警視庁を目指す人で外国語が話せるならかなり強みになると思ってください。

 

警察官をしていると外国人に会うことが増えます。通報現場に行くと聞いたこともない言語を話す背の高い外国人に出くわすこともあります。日本語が話せるのにわざと母国語で話す外国人もザラです。

そんなときに相手の話す言語が分かる警察官は大いに重用されます。外国人も自国語を話す日本人の警察官を見て目を真ん丸にすることはありますし、被害者や落とし物をして困っている外国人はこちらが母国語を話してあげるとホッとした顔になります。

外国語を勉強することは今後の警察人生のみならず自分の生き方の幅が広がるので興味ある方は色々な言語を調べて勉強してみてください。

加点になる資格について

こちらは警察官採用試験において加点される資格一覧です。(参考:警視庁)

警察試験で加点されて有利になる特技や資格

加点の点数

資格の加点点数ですが埼玉県警は柔剣道が初段以上が一律5点(一次試験で加点)、英語・中国語、韓国語などの語学や情報処理、簿記が二次試験で加点(最大3種類・合計20点まで)されます。

神奈川県警は柔剣道2段以上で加点と少し厳しいのに対し、英語検定は準2級以上(高校中級レベル)、中国語検定3級(合格率40%レベル)で評価されるなど語学が得意な人には有利かもしれません。

 

大阪府警は資格加点として柔剣道初段以上を優遇すると説明しており点数の表記はありません。ただ大阪府警は通常の採用試験とは別に独自の採用方法として自己推薦方式という採用方法を使って募集しています。

これは特に秀でた特技(スポーツや語学など)を持った受験者を別枠で採用する試験です。(ただ二次試験が2日に渡って行われるので普通の試験よりも大変です。)

神奈川県警のスポーツ加点について

2020年に神奈川県警がスポーツ歴を加点する方式を採用しました。これには少林寺、空道、空手など各種格闘技の他にこれまでの運動歴を加点するというものです。こちらのリンクから是非確認してみてください。

語学などの資格は本当に有利なのか?

ここでよく勘違いされるのが試験に自信がなくても資格があれば加点されて有利になるのではないかという考え方です。面接が苦手でも加点されれば合格できるかもしれない、と色々な語学や資格に手を出そうとする受験者は非常に多いですが、実は高段者でも試験に落ちている現状にあります。

どれだけ語学ができても警察官としての資質がなければその時点で不採用です。つまり資格を有利に使うためにはボーダーライン以上の点数をとらなければならないのです。

警視庁も加点すると公表していますが点数を明記していないところを見れば大きく優遇されることはないと考えた方がよいでしょう。

資格の加点が有利にならない理由

ちなみに僕も二次試験を受験したときに英検と空手の資格を2つ提出しましたが1度不合格になりましたので、資格はあくまでもおまけ程度に考えていた方が良いです。

試験の最終選考に残ったとき、ボーダーラインのギリギリにいた場合は多少有利になる位のものだと思います。どれだけ野球が上手くとも、英語が話せても警察官として使い物にならなければ雇用する意味がないので、特技=加点だと勘違いすると資格取得のために無駄な時間を使う羽目になりかねません。

実際に警察学校に入った時も同期で語学の資格を持っている人はほとんどおらず、少しでも外国語が話せるだけで驚かれますしエクセルやワードが関数計算できるレベルでも重宝されます。

無線の資格を取ったり色々な検定を受験する人も多いですが目的は警察官になることなので、まずは警察官採用試験の対策をメインで進めてください。

続けて【警察官に中途採用で転職する難易度を解説します】の記事へ

5 件のコメント

  • 初めまして。
    警視庁の資格加点について、質問失礼致します。
    語学系の資格が基準点ギリギリの場合(例:TOEIC470点以上とあるが470点ちょうどである等)やFPや秘書検定等、個人的にあまり有利ではないと思う資格は提出しない方が良いでしょうか。
    よろしくお願いいたします。

    • 加点に含むことが出来る資格は何でも出した方が良いです。
      有利になるか否かは採用側が判断するので、消極的になる必要はありませんよ。

      • お忙しい中、早速のご返信ありがとうございます。
        提出できるものは全て提出してみることにします。

  • いきなりのコメント失礼致します。高校3年生の息子が今回の警察官採用試験を受験しました。難しかったと言いながらも1次試験は合格をもらいたくさんの方に練習していただき(警察官事務の方も協力してもらえました。)面接も準備した状態で二次試験も受けました。が結果は不合格となり、本人も何がいけなかったのか分からない状態です。面接でもすらすらと答えることができていてそれ以上にどうしていたら良いのかわからない様子です。
    何がアドバイスがあれば宜しくお願い致します。
    部活は運動部でしたので体力テストも基準はみたしております。

    • 不合格になり何が悪かったのかが分からない場合、特に苦しいかとお察しします。
      ただ、面接でスラスラと答えられたから何が悪かったのか分からないという部分が1番の問題かと思います。
      面接を振り返り、改善点の1つや2つは誰しも必ずあるものであり、それが分からないというならば面接で何を話してどのような反応だったのか覚えていないほど緊張していたのかもしれませんし、改善点が分からないほど対策不足だったのかもしれません。
      いずれにせよ、不合格というのは人間性を否定されたのではなく、採用するにはまだ至っていないと判断されただけですので、息子様をフォローしてあげてください。

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    ABOUTこの記事をかいた人

    ・就職氷河期時代、3年間の公務員浪人を経て警察官採用試験に合格。 採用後は同期内最速で刑事課に引き抜かれ、代表的な出世コースに乗る。 刑事部長褒賞、地域部長褒賞、交通部長褒賞、署長褒賞など受賞歴多数。(賞状はプロフィールページに掲載) ・初任科、初任補修科を経て地域課(地域第3係)へ初任配属。 ・初任配置先の交番が高級住宅街で事件・事故の発生が毎日0件という平和な勤務地であったため、仕事が覚えられずに焦る→最多忙な交番へ異動希望を出す。 ・異動先の交番は歓楽街のど真ん中にあり、深夜でも大きな事件が発生する『不夜城』として警察24時でも頻繁に紹介される勤務先であった。 深夜2時に『10対15の喧嘩発生』という意味不明な無線を聞き、戦慄が走った思い出。 ・交番勤務時代は老若男女問わず地域住民が交番に訪れ、幹部から「行列のできる交番」と揶揄される。 ・警察官になり昇任試験に合格し、自分のやりたかった仕事も完遂して燃え尽き症候群に陥り退職。 (ちなみにプロフィール写真は巡査部長に昇進したあと、退職前に記念撮影したものです。) ・転職したとき、アラフォーながらGAFAからオファーを貰う。 ・警察官退職後は大手企業(ホワイト500認定企業)の人事課に転職、採用担当として活躍。DODAやリクナビ、エン転職など各媒体を駆使して採用率を大幅に向上させる。 ・現在も人事課で採用担当として勤務し、現役大学生からシルバー世代まで幅広く面接を行っている。 ・人事課では採用以外にも、優良子育てサポート企業として『プラチナくるみん』認定取得のために会社を構造改革中。 ・所定外労働(残業時間)を削減するため全部署の労働時間を常に可視化するツールを導入し、大幅に削減させたことから労働基準監督署の監督官から賞賛される。 ・『警察官になる前に学んだ知識』と『警察官として働いた間に蓄えた経験』『実際に人事課で勤務した経験』をミックスさせた警察官採用試験対策は1年で数十名の合格者を輩出。 ・顔出しなしの講義YouTube動画で異例のチャンネル登録者20,000人突破。 ・ツイッターは1日1回のツイート、フォロー0人でフォロワー1,000人突破。 ・40代、既婚、大阪市居住。 ・2017年から警察官採用試験対策を開始。合格実績としてプロボクサーや現役自衛隊員、転職歴多数者、元警察官、フリーター、工場勤務者など様々な経歴を持つ受験者を合格に導く。 ①『30代の女性は警察官になれない』というネット上のデマを払拭するため、30代の女性受験者を集めて合格に導いた実績 ②テレビに出演する有名な元警察官(警部級)のコメンテーターから『君は警察官にはなれないよ』と言われた受験者を合格に導いた実績 この①と②の実績を公表してネットに大きな反響を与える。 当サイトの情報をコピーペースト等して二次利用することは固く禁じておりますが、リンクはフリーですので参考になる記事がございましたらご自由にリンクを貼ってください。