警察官採用試験の倍率は難易度ではない?

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リクストリーム管理人の元警察官・桜井陸です。

今回は採用試験を受ける際に勘違いしやすい受験倍率について説明します。

 

大半の受験生の方は地元警察を受験されると思うのですが、受験前にもちろん倍率は調べていると思います。

その倍率ってどういう意味だと思いますか?

試験に通りやすいとか通りにくいという難易度だと勘違いしていませんか?

倍率は難易度を表すものではない

警視庁は倍率が低いから合格しやすくて地方の警察は倍率が高いから合格が難しいというわけではありません。

警察官採用試験での倍率とは難易度ではなくて二次試験のハードルの高さを表す指標ということなんです。

分かりやすく10分程度の動画で僕が説明しています。

 

地元の警察が倍率17倍くらいなのに対して警視庁が6倍ほどなら警視庁を受けた方が有利だと思いませんか?

それでも警視庁には落ちて倍率の高い地元警察に受かる人がいます。

 

これは地元警察を受けた時に面接で志望動機や熱意を上手く話せたからなんです。

ホームとアウェイの差ですね。

倍率だけを見て受験した他自治体の受験生に較べて地元に詳しくて地元愛が強い受験生の方が合格する確率が高い要因はこれなのです。

 

大学入試のような競争率と同じ感覚で受験するとまず合格できません。

知らない土地の警察を受験して落ちる原因は「研究不足」に尽きます。

地元以外の自治体を受験する場合については以前書いたこの記事内で紹介しているので読んでみてください。

各都道府県警察の倍率をざっと調べてみたらこういう結果になりました。

(1類・A区分は大卒、2類・Ⅲ類・B区分は高卒)

 

北海道警 

A区分 男性5.9倍 女性7倍

B区分 男性11.6倍 女性6倍(平成28年)

警視庁

Ⅰ類  男性5.2倍 女性8.4倍

Ⅲ類  男性5.7倍 女性6.2倍(平成28年)

愛知県警

A区分 男性4.0倍 女性12.1倍

B区分 男性9.7倍 女性10.8倍(平成29年)

 

埼玉県警

1類 男性5倍 女性5.3倍

2類    男性23.7倍 女性17.6倍(平成28年)

3類 男性7倍 女性9倍  (埼玉県警は2類区分が短大・専修学校卒)

広島県警

A区分 男性6.4倍 女性10.9倍

B区分 男性14.9倍 女性10.4倍(平成28年)

群馬県警

A区分 男性4.4倍 女性4.1倍

B区分 男性4.7倍 女性8.8倍  (平成28年)

 

大分県警

A区分 男性5.4倍 女性8.4倍

B区分 男性5.2倍 女性9.1倍(平成28年度)

京都府警

A区分 男性4.1倍 女性8.5倍

B区分 男性11.1倍 女性12.4倍(平成29年度4月)

静岡県警

大卒区分 男性4倍 女性6.1倍

高卒区分 男性3.2倍 女性5.9倍(平成28年4月)

 

鳥取県警

A区分 男性5.7倍  女性2.3倍

B区分  男性3.2倍 女性3.4倍 (平成28年)

島根県警

大卒区分 男性3倍 女性5倍

高卒区分 男性5.7倍 女性4.2倍(平成28年)

佐賀県警

A区分 男性4.9番 女性4.2倍

B区分 男性5.9倍  女性5.3倍(平成28年)

 

福井県警

A区分 男性2.2倍  女性2.4倍

B区分 男性2倍 女性3倍(平成28年)

香川県警

大卒区分 男性5.7倍  女性6.9倍

高卒区分 男性8倍 女性13倍(平成28年)

秋田県警

大卒区分 男性Ⅰ 8.4倍 女性4.7倍

高卒区分 男性7倍 女性3.4倍(平成28年)

 

富山県警

A区分 男性3.3倍 女性6.8倍

B区分 男性3.7倍 女性8倍 (平成28年)

石川県警

A区分 男性3.2番 女性3.2倍

B区分 男性5.4倍 女性5.9倍(平成28年)

山形県警

A区分 男性6.6倍 女性9倍

B区分 男性6.3倍 女性8.7倍 (平成28年)

 

和歌山県警

A区分 男性4.8倍 女性4.3倍

B区分 男性4.9倍 女性5.2倍(平成28年)

岩手県警

A区分 男性4.2倍 女性5.5倍

B区分 男性4.9倍 女性4.1倍(平成28年)

滋賀県警

A区分 男性8倍  女性8.3倍

B区分 男性4.2倍 女性7.2倍(平成28年)

 

奈良県警

A区分 男性4.8倍 女性5.1倍

B区分 男性4.1番 女性6.2倍(平成28年)

沖縄県警

A区分 男性9.2倍 女性12.4倍

B区分 男性34.5倍 女性43.8倍(平成25年)

鹿児島県警

A区分 男性3.6倍 女性3.6倍

B区分 男性4.1倍 女性6倍(平成28年)

 

熊本県警

A区分 男性6.3倍 女性8.3倍

B区分 男性8.6倍 女性14.7倍(平成28年)

長崎県警

Ⅰ類  男性 4.7倍 女性9.2倍

Ⅲ類 男性 69名 女性 11名 (平成28年)

(長崎県警はⅢ類の倍率公表がないため人数だけ表記)

 

三重県警

A区分 男性6.8倍 女性11倍

B区分 男性4.4倍 女性7倍(平成28年)

山口県警

A区分 男性5.4倍 女性7.6倍

B区分 男性3.7倍 女性4.9倍(平成28年)

栃木県警

大卒区分 男性3.6倍 女性4.5倍

高卒区分 男性11.7倍 女性6.6倍(平成28年)

 

岐阜県警

AⅡ区分 男性4.3倍 女性6.9倍(5月試験)

BⅡ区分 男性3.7倍 女性4.8倍(平成28年)

岡山県警

A区分 男性3.5倍 女性7.2倍

B区分 男性3.7倍 女性6.7倍(平成28年)

福島県警

A区分 男性3.7倍 女性2.9倍

B区分 男性3.9倍 女性3倍(平成28年)

 

宮城県警

A区分 男性4.3倍  女性5倍

B区分 男性5.3倍 女性6倍(平成28年)

新潟県警

A区分 男性4.1倍  女性4.4倍

B区分 男性18.2倍 女性21.5倍(平成28年)

茨城県警

A区分 男性5.1倍 女性3.3倍

B区分 男性7.8倍  女性6倍(平成28年)

 

福岡県警

A区分 男性8.7番 女性7.6倍

B区分 男性9.4倍 女性8.1倍(平成28年第二回)

兵庫県警

A区分 男性3.8倍 女性5倍

B区分 男性6.9倍 女性21.7倍(平成29年)

千葉県警

A区分 男性3.2倍 女性3.5倍

B区分 男性9.3倍 女性13.3倍(平成29年)

 

神奈川県警

A区分 男性4.6倍 女性5.8倍

B区分 男性8.2倍 女性5.2倍(平成29年)

大阪府警

男性 4.7倍 女性7.1倍  (大阪府警のみ区分別の公表なし)

上の表は試験1回目を基準に各自治体が公表しているデータを集めたものです。

日本地図を上から記載した方が見やすかったのですが、途中から警察官が少ない都道府県順にまとめてみました。

(どれだけ調べても公表データがない警察もあったので申し訳ありませんが一部の県警は載せていません。)

競争率を考えるよりも志望動機を考えよう

新潟県警はB区分の倍率がとても高いですが、第2回試験では低くなります。

これは高校の卒業シーズンと被るということだと思われます。

そして沖縄県警を見るとB区分の倍率が高いのは高卒者の平均賃金がかなり低いため公務員人気が根強いのです。

 

埼玉県警は2類の倍率が非常に高いので理由を調べてみると、有効求人倍率が全国で2番目に低いのでこれに関係がありそうですね。

福井県警の倍率が低いので調べると、福井県の有効求人倍率は日本で1位でした。

原発の再稼働に伴い建設業の求人が盛んということが要因となっています。

 

ただ、倍率という話は上の動画で何度も説明しているように難易度ではありません。

沖縄の例ではありませんが、給料が良い公務員は人気があり多くの人が受験すれば倍率が上がるのは当然です。

そして警察官採用試験では一次試験、二次試験共通して60パーセントから70パーセントの点数をコンスタントにとれる実力を兼ね備えていれば合格できるのです。

 

この記事でも説明していますが地元以外の自治体警察を合格することがなぜ難しいのかというと地元受験者と比較した時に志望動機を上手く説明できないからです。

面接は点数化されますので、コンスタントに平均点がとれなければ不合格となってしまうのです。

 

倍率を見ると難しく考えてしまいがちですが、どれだけ高倍率でも平均点をとれば合格できる試験です。

採用試験はもちろん競争試験ですが、何度二次試験に進んでも最終合格がもらえない人の特徴は他の受験者と競争にすらなっていないというのが現状です。

志望動機で悩む方も「なぜ自分が警察官になりたいのか」という部分をもう一度考えてみると何か良いヒントが見つかるかもしれません。

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