大阪府警の警察学校は日本一厳しい?

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ブログ管理人の元警察官・桜井陸です。

最近はよくメールで「大阪府警の警察学校は日本一厳しいとネットで見るんですが本当ですか?」と質問を受けます。

確かに気になるところですね。

大阪府警の警察学校が一番厳しくて警視庁が優しい?

レビュアー

日本一厳しいのは大阪府警で、日本一優しいのは警視庁、教官に美人が多いのは秋田県警で、食堂のご飯が美味しいのは福岡県警です。

というレビューがあると少し変だなと思いませんか?

 

警察学校マニアの人がいて全47都道府県の警察学校に入校したレビューがあるのなら上に書いたようなデータも信じれますが、2校以上を経験した人なんていません。

どう考えてもデマなんですよね。

警察学校は厳しさを教えるところです

大阪のイメージがきついのでそういった見方をされているのか、警察学校で早々に辞めた元学生が噂を流しているのかは分かりませんが警察官を目指す人ならこのデマを見て違和感を感じるはずです。

 

そもそも警察学校は厳しいところなんですよ。

楽な訓練を受けて適当にスマホをいじって卒業したら町中にとんでもない警察官が溢れかえります。

普段は優しい教官も心を鬼にして訓練するのは、現場が何よりも厳しいからです。

警察学校は現場に比べると本当に楽です。

 

警察学校の中は警察官だけですから、常識のある人しかいません。

どんなに厳しくてもそれはルールの中で守られた厳しさなので自分を成長させる場です。

ところが一歩現場に出ると今までの常識が通用しません。

教官と訓練がなぜ厳しいのかを理解する

このブログを読んでいる方の多くは警察官志望者ですが、警察官になって現場に出ると今まで出会ったことのない人種に出会います。

常識なんて知らない人ばかりを毎日相手にします。

 

僕は警察官になって本当にショックだったのは社会でこんな人たちが生活しているという現実を知ったことでした。

そして下手をすれば命を失うかもしれない場面も多く、それを回避するためにも教官は心を鬼にして訓練を続けるのです。

多くの方はヤクザに出会ったこともないでしょうし、口論などしたことはないでしょう。

でも時にどんなに恐ろしいヤクザ相手でも一対一で対峙したとき、警察官は後ろに下がってはいけません。

強制的に逮捕することだって必要ですし、時には荒れ狂う相手をなだめたり諭すことも大切な仕事です。

警察に負けは許されない

警察官は100戦100勝でなければいけないので、負けは許されません。

負けたときは国家の敗北になるので悪に負けてはいけないのです。

だから武道で体力を身に付けて、座学で法律知識を身に付けます。

【関連記事】警察官になるには柔道や剣道などの武道が必要?

 

警察学校が怖い、教官が厳しいのは嫌だと入校する前から怖気づくのは警察官になりたくないと投げだしているのと同じです。

制服が格好いいし、給料も良いし公務員で福利厚生も良いから警察官になりたいという考え方では少し甘いかなと思います。

本当の厳しさは警察学校を卒業してからなのです。

警察官になった後のビジョン

警察官になったあと、どんな夢がありますか?

刑事になって取調べをしてみたい、少年課で子供の更生に携わりたい、白バイ隊に入って街を疾走したい、交番で地域住民に愛されるお巡りさんになりたい。

そういった将来のビジョンがあれば警察学校はとても楽しいところです。

自分の夢に向けたカリキュラムが組まれており、勉強して訓練すればお給料までもらえます。

教官に自分の夢を相談すれば実現方法について親身になって考えてくれます。

大阪府警の警察学校について

なお、大阪府警の警察学校は卒業生曰く『授業はどれもエキサイティングで楽しかったけど拳銃の授業だけ本当にしんどかった』ということなので、入校される方はまた感想を教えてください。また入校してすぐに行われる体力試験はジャパットと懸垂、1500メートル走なのでしっかりと体力をつけておいてください。

 

本気で警察官を目指す人にとって警察学校は天国みたいなところです。厳しいのは間違いありませんが、誰もが入ることのできない場所で訓練できるという幸せを少しでも皆さんに感じていただきたいと思います

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    ABOUTこの記事をかいた人

    ・就職氷河期時代、3年間の公務員浪人を経て警察官採用試験に合格。 採用後は同期内最速で刑事課に引き抜かれ、代表的な出世コースに乗る。 刑事部長褒賞、地域部長褒賞、交通部長褒賞、署長褒賞など受賞歴多数。(賞状はプロフィールページに掲載) ・初任科、初任補修科を経て地域課(地域第3係)へ初任配属。 ・初任配置先の交番が高級住宅街で事件・事故の発生が毎日0件という平和な勤務地であったため、仕事が覚えられずに焦る→最多忙な交番へ異動希望を出す。 ・異動先の交番は歓楽街のど真ん中にあり、深夜でも大きな事件が発生する『不夜城』として警察24時でも頻繁に紹介される勤務先であった。 深夜2時に『10対15の喧嘩発生』という意味不明な無線を聞き、戦慄が走った思い出。 ・交番勤務時代は老若男女問わず地域住民が交番に訪れ、幹部から「行列のできる交番」と揶揄される。 ・警察官になり昇任試験に合格し、自分のやりたかった仕事も完遂して燃え尽き症候群に陥り退職。 (ちなみにプロフィール写真は巡査部長に昇進したあと、退職前に記念撮影したものです。) ・転職したとき、アラフォーながらGAFAからオファーを貰う。 ・警察官退職後は大手企業(ホワイト500認定企業)の人事課に転職、採用担当として活躍。DODAやリクナビ、エン転職など各媒体を駆使して採用率を大幅に向上させる。 ・現在も人事課で採用担当として勤務し、現役大学生からシルバー世代まで幅広く面接を行っている。 ・人事課では採用以外にも、優良子育てサポート企業として『プラチナくるみん』認定取得のために会社を構造改革中。 ・所定外労働(残業時間)を削減するため全部署の労働時間を常に可視化するツールを導入し、大幅に削減させたことから労働基準監督署の監督官から賞賛される。 ・『警察官になる前に学んだ知識』と『警察官として働いた間に蓄えた経験』『実際に人事課で勤務した経験』をミックスさせた警察官採用試験対策は1年で数十名の合格者を輩出。 ・顔出しなしの講義YouTube動画で異例のチャンネル登録者20,000人突破。 ・ツイッターは1日1回のツイート、フォロー0人でフォロワー1,000人突破。 ・40代、既婚、大阪市居住。 ・2017年から警察官採用試験対策を開始。合格実績としてプロボクサーや現役自衛隊員、転職歴多数者、元警察官、フリーター、工場勤務者など様々な経歴を持つ受験者を合格に導く。 ①『30代の女性は警察官になれない』というネット上のデマを払拭するため、30代の女性受験者を集めて合格に導いた実績 ②テレビに出演する有名な元警察官(警部級)のコメンテーターから『君は警察官にはなれないよ』と言われた受験者を合格に導いた実績 この①と②の実績を公表してネットに大きな反響を与える。 当サイトの情報をコピーペースト等して二次利用することは固く禁じておりますが、リンクはフリーですので参考になる記事がございましたらご自由にリンクを貼ってください。