消防士への転職と給与、やりがいについて

消防士、転職、給料

ブログ管理人の元警察官・桜井陸です。

今回も警察官から消防士に転職された方の体験談をご紹介いたします。

前回の記事はこちら

消防士、転職、会社員、公務員

消防士への転職について

まず,消防の組織ですが基本市町村が所管です。

隣接市町村に事務委託することもありますが,各市町村が自分の地区を守るのが原則です。

法令上は,県や国と対等な関係です。(自治体消防の原則)

 

〇〇市消防本部というような名称です

その他の運営方法として隣接市町村が別組織(事務組合や広域連合)をつくり運営しているところもあります。

例:〇〇地区広域消防本部というような名称の消防が,これに当たります。

ですので,警察は基本都道府県ですが,消防は市町村が責任をもって自分の地区を守るというのがスタンスです。

消防と警察の違い

県と市町村では,規模が違うので,どうしても警察の方が大きな組織になります。

近年,国では,消防の広域化を推進しています。

先に話した職員の専任の問題や予算の問題(消防車や消防装備は結構お高いです。)が解消されるという利点があります。

 

ただ,中々難しいです。警察だと大阪府警と京都府警,兵庫県警が合併するようなもので,課題も多くすぐには進みません

組織的には,消防と警察はこんな違いがありますが,それを踏まえて警察から消防に転職の方にアドバイスです。

1 組織の仕組みを考えよう

警察は都道府県,消防は市町村ですので,どうしても規模が違います。

消防の場合異動があっても,同じ市町村内ですので引っ越しの必要がないのでそれが良いです。警察の異動は合う人と別れなければなりませんが,良い人とも会える可能性があります。

組織が小さいので,人事が硬直する可能性があります。給与は市町村の給与条例で決まります。

消防士、警察官、転職

大都市は別として給与は警察より下がると思ったほうが良いと思います。

また,地方消防だと,動画のとおり専務制がないところが多いです。

ただ,私のように警察から消防に転職した方(機動隊レスキュー経験あり)に聞くと,現場の練度は消防が一番とのことでした

 

機動隊レスキューとして現場に行ったら「なんで警察のレスキューがいるんだ」というような雰囲気だったそうです

機動隊は、集団警備が主ですのでやはり練度が問題です。

ポイント:「組織の体制の違いを理解できますか?」

 

2 なぜ転職したいのか

せっかく受かった警察からなぜ消防にうつりたいのですか?もう一度考えてください。

制服が変わります。警察官ではなくなるのですよ。

移れば仲良くなった同期とも別れますよ。もう捜査はできません犯人も逮捕できませんよ。
私の卒配後の交番勤務の時の事です。

交番の近くの蕎麦屋では交番の警察官ということで,かき揚げ天ぷらをおまけしてくれます。休みで行っても顔を覚えてくれておまけしてくれます。

 

別の所属に移動になった後でも,顔を覚えていてくれてお負けしてくれました。

それは警察官だからです。

警察官を辞めるとこのようなささやかなことも味わえなくなります。

警察官を退職することに後悔はないか?

消防に移りたいを考えるとき,もう一度なぜ警察官になったか思い返して心を整理してみてください。

警察官としてのささやかな幸せは味わえません。それでも平気ですか?

それでも警察官から消防に入りたいのならば、それが真意なのですから・・。

ポイント:「警察官を辞めたことに耐えられますか?やり残したことはありませんか?」

 

転職を考えている方は,この2点をまずは考えてみてください。

消防に入っても苦しいことはあります。

また転職すると,年下の人に使われることになります。雑務もこなさなければなりません。

そのような現実が消防でも待ち構えています。耐えられますか?

 

厳しいことをお話ししましがもう一度考えてください。

これらのことが整理がつけば,進めます。

それでも消防を目指すのであればそれは天命として大きく進んで下さい!!

こんな具合です。

今日は少し難しいことを話しましたが、よろしくお願いします。

 

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ABOUTこの記事をかいた人

・就職氷河期時代、3年間の公務員浪人を経て警察官採用試験に合格。 採用後は同期内最速で刑事課に引き抜かれ、代表的な出世コースに乗る。 刑事部長褒賞、地域部長褒賞、交通部長褒賞、署長褒賞など受賞歴多数。(賞状はプロフィールページに掲載) ・初任科、初任補修科を経て地域課(地域第3係)へ初任配属。 ・初任配置先の交番が高級住宅街で事件・事故の発生が毎日0件という平和な勤務地であったため、仕事が覚えられずに焦る→最多忙な交番へ異動希望を出す。 ・異動先の交番は歓楽街のど真ん中にあり、深夜でも大きな事件が発生する『不夜城』として警察24時でも頻繁に紹介される勤務先であった。 深夜2時に『10対15の喧嘩発生』という意味不明な無線を聞き、戦慄が走った思い出。 ・交番勤務時代は老若男女問わず地域住民が交番に訪れ、幹部から「行列のできる交番」と揶揄される。 ・警察官になり昇任試験に合格し、自分のやりたかった仕事も完遂して燃え尽き症候群に陥り退職。 (ちなみにプロフィール写真は巡査部長に昇進したあと、退職前に記念撮影したものです。) ・転職したとき、アラフォーながらGAFAからオファーを貰う。 ・警察官退職後は大手企業(ホワイト500認定企業)の人事課に転職、採用担当として活躍。DODAやリクナビ、エン転職など各媒体を駆使して採用率を大幅に向上させる。 ・現在も人事課で採用担当として勤務し、現役大学生からシルバー世代まで幅広く面接を行っている。 ・人事課では採用以外にも、優良子育てサポート企業として『プラチナくるみん』認定取得のために会社を構造改革中。 ・所定外労働(残業時間)を削減するため全部署の労働時間を常に可視化するツールを導入し、大幅に削減させたことから労働基準監督署の監督官から賞賛される。 ・『警察官になる前に学んだ知識』と『警察官として働いた間に蓄えた経験』『実際に人事課で勤務した経験』をミックスさせた警察官採用試験対策は1年で数十名の合格者を輩出。 ・顔出しなしの講義YouTube動画で異例のチャンネル登録者20,000人突破。 ・ツイッターは1日1回のツイート、フォロー0人でフォロワー1,000人突破。 ・40代、既婚、大阪市居住。 ・2017年から警察官採用試験対策を開始。合格実績としてプロボクサーや現役自衛隊員、転職歴多数者、元警察官、フリーター、工場勤務者など様々な経歴を持つ受験者を合格に導く。 ①『30代の女性は警察官になれない』というネット上のデマを払拭するため、30代の女性受験者を集めて合格に導いた実績 ②テレビに出演する有名な元警察官(警部級)のコメンテーターから『君は警察官にはなれないよ』と言われた受験者を合格に導いた実績 この①と②の実績を公表してネットに大きな反響を与える。 当サイトの情報をコピーペースト等して二次利用することは固く禁じておりますが、リンクはフリーですので参考になる記事がございましたらご自由にリンクを貼ってください。