警察官になりたい人は必見『面接で不利になる〇〇』【手紙あり】

ブログ管理人の元警察官・桜井陸です。ようやくこの日が来たな、という思いで一杯になりながらこの記事を書いています。僕が警察官採用試験対策講座を開いてから来年の1月で約3年が経つのですが、3年前に講座に入会した方が今回合格したのです。彼の名前は亮と言います。

警察官になりたい人は必見『面接で不利になる〇〇』とは?

亮は中卒の社会人だったので入会当時はまだ警察官採用試験の受験資格もなく、働きつつ高校に通いながらの受験生活でした。僕は亮が入会した頃から「合格にかなり近い受験者なので何があっても諦めることなく、一緒に合格しましょう。」と声をかけていました。それは根拠のない励ましではなく、「この子ならば警察の宝になれる」と直感できたからです。

中卒ながらも会社では働きが認められ、信用されて部下を持ち一定の地位を得ていること。こちらが投げかけたボールをしっかりと受け止めて狙い通りの球を投げ返してくること。

この子は不利な過去があってもきっと合格できる。

そう直感しました。

不利になる志望動機を話そうとしていた

ただ、ひとつ懸念があり『言ってはいけないこと』を志望動機にしようとしていたのです。ここで書くことはできませんが、それを話すと一般の人ならば『なんて真面目で優しい子なんだろう。そういう志望理由のお巡りさんがもっと増えたら日本は素晴らしい国になるのに』と涙を流す人もいるかもしれない。それほど真剣で優しさに満ちた志望動機でした。

ただ、ここで僕が亮にきつく言ったことは『絶対にその志望動機を話してはいけない』ということでした。

警察官採用試験、中途、転職

亮は驚き、『でも面接でこれを話さないと整合性がないし、もし話さずに後で発覚したら不利になりませんか?』と相談してきたので僕は『大丈夫。それは自分で話さない限り決して発覚することはない。犯罪でもないし、隠すべきことを自ら話して不利になる必要はない。そして警察にそれを話すときっと亮は不合格になる。志望動機を考え直そう。』と二人で相談して練り直しました。

そして2年以上の歳月が流れ、亮は無事に高校を卒業して警察官採用試験を受験します。一次試験は当然のように合格し、二次試験を受験。亮は自信たっぷりでした。

 

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僕はなんとなく嫌な予感はしていたのですが、亮は社会経験も豊富で年上からのウケもかなり良いのでこのまま合格するのかなと少し楽観視していたのですが、亮は不合格になります。

お互いに『まさか』という気分でした。

亮も結果が信じられず、受験した自治体に本当に不合格なのか問い合わせたほどです。

警察官採用試験、身辺調査

最初に話した僕の嫌な予感というのは『亮の溢れ出る自信』でした。亮は器用で頭もよく、リーダー格のため会社でも上司に気に入られていたため、自分なら大丈夫というオーラが溢れていたのです。

そして受験した二次試験の点数を情報開示して見たところ、面接は上位でしたが論作文は悲惨な結果でした。つまり、面接を受ければ自分は合格するという過信が亮にはあったのでしょう。だから論作文の練習はほとんどせず面接練習に特化したため面接は上位でも論作文の点数が低かったため不合格になってしまったのです。

 

そこから亮に論作文を書かせてみたところ、非常に薄く的外れな内容の論作文を提出してきたので僕は正直、驚いたと同時に呆れました。警察官になるため社会人になってから高校に入り直し、夢を叶えるために努力していると言いながらこの程度だったのかと。

怒りにも似たコメントを亮に返しました。

でも亮は挫けることなく何度も何度も論作文を書いて僕に提出しました。原稿用紙に書かれた手書きの文字は亮の焦りと不安を孕み、それでもなお幼い文章を見て僕も少しづつ焦り始めました。

そして亮は死に物狂いで勉強し、受験した次の一次試験。まさかの不合格という結果でした。

大丈夫か。心がこれで折れてしまうんじゃないか。

僕は自分の公務員浪人時代がフラッシュバックして、どうやって励ますか考えました。でも亮は落ちこむことなく仕事を辞めて公務員浪人になることを決意しました。

ただ僕はその亮の決意を聞いて全力で止めました。仕事を辞めてどうするねん、と。

採用の現場で無職は非常に風当たりが強いです。何故かというと辞めざるを得ない理由があったんじゃないか、と勘繰られるからです。

 

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だから僕は亮に退職せず受験することを提案しました。今は激務の部署にいて勉強が手に付かないんだったら上司に相談して異動させてもらおう、と。休職しても構わないから無職にだけはなったらダメだ。何度も説得した結果、亮は勇気を出して上司に相談し、部署異動することができました。

ここからが亮の正念場でした。今年中に合格しなければ亮は今の部署に残ることができない可能性も出てきたのです。

そして何度も何度も亮の論作文を見てアドバイスする内に、ある日変化が起こります。

 

書けてる。

 

亮は相手に求められたテーマに沿って、ポイントを外すことなく自分の意見を書くことが出来るようになっていました。

これならいけるんじゃないか。というか、これで試験に落ちたらもう次の一手はない。僕は自分の出来るアドバイスの全てを亮に注ぎ込んだので、これでダメなら亮にはもう何も教えられないというところまで来ていました。

そして先日、亮からメールが届きました。

添付画像を見るとこのような写真が載っていました。

僕は思わず「よっしゃ」と声が出ました。3年かかり、亮がついに合格したのです。

警察官に学歴なんて関係ない

ただ亮は取り乱すこともなく、『最終合格しました。辛い時も支えてくださった桜井さんのおかげです。明日も〇〇県警の試験があるので〇〇県に向けて出発します。』と淡々と報告してきました。

あ、そんなもんですか。と僕は少し拍子抜けしたのと、やはりこの子は凄いなあと改めて感じました。

警察官に学歴なんて関係ない。それを証明してみせたのです。

そして試験も終わった亮に次の質問をして、合格報告として改めて手紙を書いてもらいました。

①合格した今、これまでを振り返って思うこと。苦しかった思い出や辛かったことなど
②自信があったのに最初不合格になった理由とそこから挽回して合格できた理由(自分なりに)
③仕事をしながらモチベーションを保った方法
④警察官を目指していて不安になったとき、どのように気持ちを前向きに保ったか
⑤私の講座を受講した理由と受講してみて感じた率直な感想
⑥私の講座を受講した中できつかったことや苦しかった指導など
⑦私の講座で合格に結び付いたことは何か
⑧『面接で言ってはいけないタブー』をなぜ受験者は気付けないのか
⑨警察官になりたいけれど不安を抱える受験生へ送りたいアドバイス
⑩その他、これまでの受験で感じたことや私の講座に対する意見など何でも思うことをご自由にご意見ください。

あと、亮が努力して受験した結果、合格されたことが分かる物あれば他の受験者も勇気づけられるので、もし努力の結晶としてお見せ頂けるものがあればぜひ共有させて下さい。

そして亮からはこのような手紙が返ってきました。

 

『私が桜井さんに言われて書いていた作文の練習の紙も添付いたします。作文がへたくそで、作文に慣れるためにはこれぐらいやったほうがいいと言う参考になれば良いと思います。枚数にしたら200以上はあると思います。もう1冊の本ですね』

 

重要記事警察官採用試験の難易度と合格率(倍率)を公開します

 

『手紙で書ききれないことについて』

①警察官を目指したきっかけ

私は16歳で高校を中退しました。18歳で中古車屋の営業マンになり6年8か月勤務しました。警察官を志望した理由は家庭の事情で通報した際、対応してくださった警察官の姿勢に感銘を受け精神的な苦痛から立ち直ることができたため、警察官になって苦しい思いをしている人を助けたいなと思うようになりました。

②警察官を目指すうえで不安だったこと

・私は高校中退であり、受験資格を満たさないかもしれない
・エアガンで遊んでいて警察官数十名に囲まれたことがある
・逮捕ではないものの、親が警察のお世話になったことがあること

③警察官を目指すための決意

・とりあえず、今の仕事を頑張り、できるだけ無職の期間をなく警察官を目指すこと
・通信制高校に通い卒業する事(学歴のため、受験のため)
・勉強時間を必ず作ること

④警察官を目指し始めて

・どうしても「学歴」や身辺調査というワードが引っかかり、インターネットを使ったところ、桜井さんの講座を見つけて連絡を取りました。「中退歴があると面接で不利」「補導歴があると不利」など、某サイトで検索するとよくでてくる回答とは違い、努力してみる価値はあるのではないかと桜井さんに相談して思い、警察官を目指す決意を固めて、勉強を始めました。

・高校の通信課題に重きを置いて、目指し始めて一年目は高校の勉強、2年目からは数的推理、判断推理の勉強、3年目からは過去問などを取り入れ始めました。試験内容を見れば一目瞭然ですが、数的の大切さは身に染みて分かりましたから一生懸命解けるように頑張りました。勉強時間は1日平均3時間、勤務などでできない場合もありますから月のトータルで60時間は勉強できるように努めました。

⑤迎えた1回目の試験
2020年に実施された大規模県警の試験を受けました。最終まで3度の発表がありますから、常にドキドキしながらインターネットを開いて結果を見ていました。

面接の後に手ごたえを感じていたのでこれはもしかすると、合格しているかもしれないと思い、4月に採用されて、警察官になってたくさん人を助ける警察官になるんだという思いがはせていましたが、最終合格発表の際私の受験番号は合格リストにありませんでした。

⑥何故試験に落ちたんだろうか

最初はとても落ち込んで、仕事になりませんでした。しかし、成績開示ができる警察本部だったので、結果を確認したところ、私の慢心が不合格を生み出したことがよくわかりました。桜井さんの指導を受けつつ、来年に向けて頑張ろうと思いました。

⑦合格
前回の試験から改善した所を活かして、不合格だった自治体ではない警察官の試験を受けて、今回合格することができました。

受験指導というのは占いではないので、人の人生を背負ってアドバイスします。知識と経験がなければ間違ったアドバイスをして亮のように合格できる人も不合格になってしまうからこそ、責任も大きいのです。

会社を辞めるタイミング、辞めてはいけないタイミング。社会人なら迷うと思います。

休職中に受験すると発覚するのか。無職の期間はなぜ秘密にしても発覚するのか。転職の評価に響かないような上手い退職方法はないのか。

警察官採用試験でどこまで話しても平気なのか。何を話してはいけないのか。

それらを僕は知っています。だからこそ自信をもって亮に『〇〇は話してはいけない』『〇月まで退職してはいけない』とアドバイスできました。これは自慢のように聞こえるかもしれませんが人事担当者ならば誰でも分かることですし、警察官としてある程度の経験があれば分かることです。

 

ただし、これらはヤフー知恵袋には決して載っていません。だからこそ僕はこれからもYouTubeやこのブログ『リクストリーム』で正しい情報を配信し、ここから警察官が誕生することを理想に掲げています。

自信を失い、行き場所すら無くした未来の警察官に少しでも勇気が戻るように。

最後になりましたが、この度は合格おめでとうございます。警察学校に入校しても、卒業して現場に出ても何か悩みがあればいつでもご連絡ください。

これまでの勇気が出る合格体験記はこちらをクリック

6 件のコメント

  • はじめまして、この度年齢制限に達した35歳のフリーターです。
    実力が至らずだったの思っております。ですがどうしても警察官になりたくて、今度は必要な資格を身に付け、警視庁の特別捜査官であるサイバー捜査官や財務捜査官、国際捜査官になりたいと思うようになりました。
    この年齢で特捜官など無謀なのでしょうか?
    桜井さんの回りで特別捜査官はどのような経歴を歩まれたのでしょうか?

    • サイバーなどに特別採用される方は民間である程度の実績を持つ人が多いです。詳しくは言えませんが某IT企業から引き抜かれた人もいるそうですし、一般の警察官採用試験で採用される警察官は現場で基礎を学ぶのに対して特別採用される警察官は即戦力としてのスキルが必要になります。

  • はじめまして
    最近桜井さんのブログ発見し拝見しています
    自分はずっとフリーターをしてる29歳ですが、ある出来事があって警察官目指そうと思っています
    職歴なしの29歳でも採用される可能性はあるのでしょうか?
    お教えください

    • それは本人次第です。○○だから合格する、不合格になるという前例を探すのではなく自分自身が前例になるという気概で何事にもチャレンジしてみて下さい。

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    ABOUTこの記事をかいた人

    ・就職氷河期時代、3年間の公務員浪人を経て警察官採用試験に合格。 採用後は同期内最速で刑事課に引き抜かれ、代表的な出世コースに乗る。 刑事部長褒賞、地域部長褒賞、交通部長褒賞、署長褒賞など受賞歴多数。(賞状はプロフィールページに掲載) ・初任科、初任補修科を経て地域課(地域第3係)へ初任配属。 ・初任配置先の交番が高級住宅街で事件・事故の発生が毎日0件という平和な勤務地であったため、仕事が覚えられずに焦る→最多忙な交番へ異動希望を出す。 ・異動先の交番は歓楽街のど真ん中にあり、深夜でも大きな事件が発生する『不夜城』として警察24時でも頻繁に紹介される勤務先であった。 深夜2時に『10対15の喧嘩発生』という意味不明な無線を聞き、戦慄が走った思い出。 ・交番勤務時代は老若男女問わず地域住民が交番に訪れ、幹部から「行列のできる交番」と揶揄される。 ・警察官になり昇任試験に合格し、自分のやりたかった仕事も完遂して燃え尽き症候群に陥り退職。 (ちなみにプロフィール写真は巡査部長に昇進したあと、退職前に記念撮影したものです。) ・転職したとき、アラフォーながらGAFAからオファーを貰う。 ・警察官退職後は大手企業(ホワイト500認定企業)の人事課に転職、採用担当として活躍。DODAやリクナビ、エン転職など各媒体を駆使して採用率を大幅に向上させる。 ・現在も人事課で採用担当として勤務し、現役大学生からシルバー世代まで幅広く面接を行っている。 ・人事課では採用以外にも、優良子育てサポート企業として『プラチナくるみん』認定取得のために会社を構造改革中。 ・所定外労働(残業時間)を削減するため全部署の労働時間を常に可視化するツールを導入し、大幅に削減させたことから労働基準監督署の監督官から賞賛される。 ・『警察官になる前に学んだ知識』と『警察官として働いた間に蓄えた経験』『実際に人事課で勤務した経験』をミックスさせた警察官採用試験対策は1年で数十名の合格者を輩出。 ・顔出しなしの講義YouTube動画で異例のチャンネル登録者20,000人突破。 ・ツイッターは1日1回のツイート、フォロー0人でフォロワー1,000人突破。 ・40代、既婚、大阪市居住。 ・2017年から警察官採用試験対策を開始。合格実績としてプロボクサーや現役自衛隊員、転職歴多数者、元警察官、フリーター、工場勤務者など様々な経歴を持つ受験者を合格に導く。 ①『30代の女性は警察官になれない』というネット上のデマを払拭するため、30代の女性受験者を集めて合格に導いた実績 ②テレビに出演する有名な元警察官(警部級)のコメンテーターから『君は警察官にはなれないよ』と言われた受験者を合格に導いた実績 この①と②の実績を公表してネットに大きな反響を与える。 当サイトの情報をコピーペースト等して二次利用することは固く禁じておりますが、リンクはフリーですので参考になる記事がございましたらご自由にリンクを貼ってください。