警察官採用試験を併願するとマイナス評価で減点される?

ブログ管理人の元警察官・桜井陸です。今回はよく頂く質問のひとつ『警察官採用試験を受験する場合、併願しても減点されないのか?』にお答えします。

警察官採用試験を併願するとマイナス評価で減点される?

併願という意味を説明しますと、例えば警視庁を受験したあとに大阪府警を受験するように『複数の自治体の警察官採用試験を受験する』という意味です。可能性を広げるという意味でも併願の方が良いように思いますが、採用側に与える印象が悪い気がして躊躇(ちゅうちょ)する受験生も多いのです。

でも結論から言うと、併願しても全くマイナスにはなりません。その証拠に僕の講座の受講生が併願して採用をいただくことができました。

その証拠がこちらになります。

警察官採用試験の共同試験の併願

警察官採用試験の共同試験と併願について

上の合格証書を見れば、共同試験で第2志望と明記しても試験対策さえ出来ていればマイナス評価されることなく採用されるのです。ここで共同試験について説明いたしますと、警視庁採用HPにはこのような説明が載っています。

共同試験は、警視庁警察官を志望する人が地元でも受験できるように、1道18県で実施する採用試験です(男性警察官のみ)。
第1次試験は、地元県が実施します。また、第2次試験は、警視庁の試験官が地元県に赴き実施します。

(警視庁職員採用HPより)

警視庁のように共同試験は男性受験者のみとなっている自治体が多いのですが、併願は男女関係なく試験日程さえ合えばどこの自治体でも受験可能です。

倍率や試験の難易度について気にされる方もいるのですが、下の記事でも説明したように倍率が低いから合格しやすいというのは誤りで、試験対策をしていなければ例え採用人数が多い警視庁でも不合格になるのです。

複数の都道府県警を併願して不合格になる理由

それでは警察官採用試験で併願しても全ての併願先で不合格になる理由は何故なのか?それは受験する自治体の研究が全く出来ていないからという大きな原因が挙げられます。

『なぜ警視庁を受験するのですか?』『貴方が感じた大阪府警の魅力を教えてください』という予想されるであろう質問に対して、意味不明な回答をする人は少なからずいます。この原因は警察官採用試験は熱意があれば合格するという一種の誤まった考え方がデマとして広がっているからです。

併願、警察官採用試験

熱意とは警察官になりたいという気持ちではなく、なぜ警察官になりたいのかを分かりやすく説明する行為です。相手に分かりやすく伝える行為は練習すれば誰でも出来るのですが、自己流を貫いたり面接官は理解してくれるだろうと甘い期待をして玉砕する受験者が後を絶たないのです。

僕は人事課で採用担当をしていますが、面接の準備をしていない人はすぐに分かります。勢いやその場の雰囲気だけで何とかなるだろうと考えている人が採用されることはありません。

合格する人は準備しています。準備しているから併願しても複数の受験先から採用されるのです。自信が無いから併願する、倍率が低いから併願するのではなく将来の可能性を広げるという前向きな気持ちで併願することが大切だと思います。

また、併願すると気持ちに余裕が生まれるのと面接慣れするので、本命を受験するときに精神的に楽になります。遠征する場合、交通費がかかるというデメリットはありますが受験してもマイナスになることは少ないので興味がある方はぜひチャレンジしてみてください。

↓職歴が無くても内定を貰えた受講生の話↓

既卒・職歴なしでも内定を貰えた理由を全公開

 

↓警察官と消防士の採用試験を併願して合格した受講生はこちら↓

私が警察官と消防士の採用試験にダブル合格できた理由

 

↓二次試験の適性検査が不安な方はこちら↓

警察官採用試験の適性検査と自己分析について

15 件のコメント

  • コメント失礼します。

    警察官採用試験において総合得点は何点くらいあれば合格圏内でしょうか?
    また、選考科目において基準に達しない科目として何が挙げられますでしょうか?

    お返事よろしくお願いします。

  • 受験した警察すべて不合格でした。試験日まで引きこもって毎日寝ないで勉強しても不合格だった自分の力不足と正当に評価してくれない警察組織に腹が立ちます。もう30歳間近で後がありません補欠合格とかないのでしょうか?転職が多い社会人は必要ないのでしょうか。必ず合格出来る方法を教えてください警察官にしかなりたくないから何年もやってきましたが面接で上手くいったと思っても相手にはそれが伝わっていない、不合格ばかりで酷すぎます

    • 『正当に評価してくれない警察組織に腹が立つ』と仰られていますが、まずはこういった部分を改善してみて下さい。
      熱意を伝えるよりも『何を伝えるべきか』を理解することです。夢が叶うよう応援しています。

        • 警察官になりたい理由を分かりやすく説明すれば大丈夫です。難しく考えずに求められている人材と自分のアピール部分を上手くマッチさせてみて下さい。

  • 9月の警視庁を再受験する者です。大人で空手を習おうと思っているのですが有利になりますか?スポーツ歴が水泳だけなのですが、特別なスポーツ歴等がない人でも合格できる人はいますか?

    • 資格があるから合格できるのではなく『合格できる水準の人が他の受験生と同列に並んだ時に有利になる』程度だと思って
      良いと思います。

  • 辞めた会社にいつまでもすがりつくのって何でですか?
    Twitterを見ていると、元警の人たちって警察の悪口を言ってる割に、応援するって矛盾してますよね。。。
    過去の栄光にすがりたい、適応できなかったけど警察未練がある、恨みがある

    中には金儲けは人もいますがww

    そしてそんな元警の矛盾に気づかない受験生、、、
    いいかもですよね、

    どれだと思いますか?

    • 未練も恨みも無く、寧ろ何もないのだと思います。
      これは私がブログやユーチューブを始めた当初から説明しているように、注目を集めるための方法として数十年前からの常套手段なのです。

  • いつも動画見させていただいております。警察官志望の20歳大学3年生です。
    現在コロナ渦ということもあり、公務員の就職が困難な状況に陥ると予測し、県警2つ、民間企業2つを受ける予定です。ですが、民間企業を併願しているとなると、採用から遠ざかってしまうでしょうか。また、警察官一本での就職は考えた方がいいでしょうか。

    ご返答よろしくお願い致します。

    • 併願するから不利になるという考え方は捨てたほうが良いと思います。採用側としては優秀な受験生は多く確保しておきたいというのが本音です。
      卑屈になって受験をしていると面接でも小さくなってしまいマイナスにうつることもあるので、採用側からどうしても欲しいと思われる受験生になれるよう努力してください。

      • ご返答ありがとうございます。
        民間企業のインターンシップで、人事の方が「併願していた人は結局中途半端になってうまくいっていなかった」とおっしゃっていたのを聞いて弱気になってしまっていました。自分の決めたことを最後まで貫き通し、立派な女性警察官に必ずなります。

        ありがとうございました。桜井さんのこれからの活動を陰ながら応援しています。

  • コメント失礼します
    高卒で警察官を目指している17歳女です
    県外の県警2つを併願で受けることは可能ですか?
    仕組みがあまり理解出来ていないため、教えて頂きたいです!

    • 県外の自治体を併願することは日程さえ合えばもちろん可能です。
      試験日が重なっていないかを必ず確認しておいて下さい。
      試験日が別日なら、2つの自治体に申し込めばどちらも受験することが出来ます。

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    ABOUTこの記事をかいた人

    ・就職氷河期時代、3年間の公務員浪人を経て警察官採用試験に合格。 採用後は同期内最速で刑事課に引き抜かれ、代表的な出世コースに乗る。 刑事部長褒賞、地域部長褒賞、交通部長褒賞、署長褒賞など受賞歴多数。(賞状はプロフィールページに掲載) ・初任科、初任補修科を経て地域課(地域第3係)へ初任配属。 ・初任配置先の交番が高級住宅街で事件・事故の発生が毎日0件という平和な勤務地であったため、仕事が覚えられずに焦る→最多忙な交番へ異動希望を出す。 ・異動先の交番は歓楽街のど真ん中にあり、深夜でも大きな事件が発生する『不夜城』として警察24時でも頻繁に紹介される勤務先であった。 深夜2時に『10対15の喧嘩発生』という意味不明な無線を聞き、戦慄が走った思い出。 ・交番勤務時代は老若男女問わず地域住民が交番に訪れ、幹部から「行列のできる交番」と揶揄される。 ・警察官になり昇任試験に合格し、自分のやりたかった仕事も完遂して燃え尽き症候群に陥り退職。 (ちなみにプロフィール写真は巡査部長に昇進したあと、退職前に記念撮影したものです。) ・転職したとき、アラフォーながらGAFAからオファーを貰う。 ・警察官退職後は大手企業(ホワイト500認定企業)の人事課に転職、採用担当として活躍。DODAやリクナビ、エン転職など各媒体を駆使して採用率を大幅に向上させる。 ・現在も人事課で採用担当として勤務し、現役大学生からシルバー世代まで幅広く面接を行っている。 ・人事課では採用以外にも、優良子育てサポート企業として『プラチナくるみん』認定取得のために会社を構造改革中。 ・所定外労働(残業時間)を削減するため全部署の労働時間を常に可視化するツールを導入し、大幅に削減させたことから労働基準監督署の監督官から賞賛される。 ・『警察官になる前に学んだ知識』と『警察官として働いた間に蓄えた経験』『実際に人事課で勤務した経験』をミックスさせた警察官採用試験対策は1年で数十名の合格者を輩出。 ・顔出しなしの講義YouTube動画で異例のチャンネル登録者20,000人突破。 ・ツイッターは1日1回のツイート、フォロー0人でフォロワー1,000人突破。 ・40代、既婚、大阪市居住。 ・2017年から警察官採用試験対策を開始。合格実績としてプロボクサーや現役自衛隊員、転職歴多数者、元警察官、フリーター、工場勤務者など様々な経歴を持つ受験者を合格に導く。 ①『30代の女性は警察官になれない』というネット上のデマを払拭するため、30代の女性受験者を集めて合格に導いた実績 ②テレビに出演する有名な元警察官(警部級)のコメンテーターから『君は警察官にはなれないよ』と言われた受験者を合格に導いた実績 この①と②の実績を公表してネットに大きな反響を与える。 当サイトの情報をコピーペースト等して二次利用することは固く禁じておりますが、リンクはフリーですので参考になる記事がございましたらご自由にリンクを貼ってください。